第28話⁂美穂殺害事件の真相?⁂


 真由美も幼い頃から、優しくて、物知りのイケメンお兄ちゃん学に、密かに思いを寄せていた。


 そして憎き美穂とも折角親しくなれたのに、姉の最期の言葉がどうしても引っ掛かり遂に堪え切れずに口走ってしまった。


 ある日、2人は最近巷で評判のイタリアンレストランに出掛けた。

 楽しい会話で盛り上がり、一息ついた頃に真由美が美穂に尋ねた。

 そして…今までの姉に対する思いのたけをぶちまけた。


「ともかく……美穂さえ2人の間に現れなかったら、姉は学と結ばれて死ぬ事もなかったのよ。あなたのせいで姉が死んだのヨ!」


「真由美あんまりよ。酷すぎる!折角の楽しい食事が台無しよ」


 折角信頼を勝ち取った真由美だったが、この一件以来、犬猿の仲になってしまった。


 {私も本当にバカね。やっと学を遠巻きにでも、毎日のように立花家から招待され、顔を見れていたのに、ついカ————ッ!となってしまって洗いざらいぶちまけちゃって、もう学の顔も見れないなんてショック!}


 やっぱり例え結婚出来なくても、学の笑顔にまた会いたい。

 頭の中は学の事で一杯。


 また真由美も良い所のお嬢様なのに、何も子持ちの男に執着する必要は無いと思うのだが、何故ここまで、執拗に学に執着するのか、


 当然姉の言葉が頭から離れないので、学と美穂の幸せを賛成出来ないのもあるが、実は……こんな事を言っては何だが、決して綺麗ではない、お世辞にも美人とは言えない、へちゃむくれの真由美なのだが、自分の事はさて置き、結婚相手に求める条件、それは高学歴、高収入、高身長、更に超イケメン。


 当然市長のお嬢様なので、それこそ立派な肩書のステ—タスの御高い方ばかりなのだが、学のような日本人離れした美男子は全くの皆無。


 自分が容姿に自信が無いので、{どんな事をしてもイケメンじゃないと!}と言う強いポリシーを持っているのだ。


 何も苦労して、探さなくても目の前に自分の理想とする男性が居るのだから………。

 そこに来てとんでもない秘密を握ってしまった真由美。


 それはどういう事かと言うと………。

 姉が、言っていたあの秘密を暴露して学と美穂を引き裂こう。


「これは秘密の話しね!実は……美穂の母親は造園業を経営する家のお嬢さんで父親はイラン人。学の父親は〔立花内科・小児科〕院長で母親は、お寺のお嬢様なのだが、学のお父さんと交際以前にイラン人と交際していたらしいのよ?」

この言葉の意味する事とは?











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