第15話⁂巨大な光る目!⁂
一体誰なのか?一人の少年が、地球程のキラキラ光る✨✨目に以前から
{何か、とんでもない不吉な物なのでは?}
と気味悪く感じていたが、今回はどうしてもその実態を調べてみたくなった。
そして、とうとうその目の玉に飛び込もうと一気に勢いを付けてぶつかってみた。
だが、中々硬くてとても割れそうではないと気付いたので、大ハンマーで勢いよく割ってみた。
……だが割れない。
そこでバカみたいな話で、まさかとは思ったが、念力で一心に念じてみた。
すると……一体どういう事だろう。
まるでガラスが割れる様にピシッ、ピシピシピシピシと目の玉の光る部分が音を立てて割れ始めて、その後はパッシャンパッシャンと爆音を鳴り響かせ一気に割れた。
「あれ~?僕はもう人間では無くなってしまったのだろうか?念力をかけると念力がかかる。一体どうなってしまったんだろう?それから………何だこの爆音は?爆弾を千個束ねて爆発させたくらいの音だ………でもこの目の中はどうなっているのか?」
念力が使えるという事は、何か……自分には底知れない力が備わってしまったのでは?
そう思い、一気に加速して飛び込んでみた。
「ギャッギャ——————————————ッ!」
まるで洞窟のような真っ暗な中を一気に落ち続け、どのくらい経っただろうか、
カッシャ——ンと音がしたのだが、どうも真っ逆さまに落ちてガラスの上に落ちたらしい。
すると……そこに自分の理想の女性、美月にそっくりの美少女が居た。
という事は、美月の事をよく知っている、美月に恋をしている男の子という事になる。
この謎の少年は一体誰なのか?
氷の華に包まれた、どこか儚くも美しい表情の「美少女」は、ダイヤモンドのあしらわれたティアラと七色に光る宝石を散りばめたイアリング。
ブルーで美しくふわりと宙に舞う蝶々の様な、ドレスに身を包んだガラスの様に透明な、全体に氷の華をあしらった、まさにガラスの王女様と言った出で立ちの美少女が今目の前に立って居た。
透き通った白い肌と、内に秘めた強さを感じさせる真っすぐな瞳に一瞬余りの美しさに言葉を失った少年。
すると……その美月にそっくりな美少女が、
「ようこそ、このガラスの国に来て頂き、嬉しくて言葉もありません・・・それと言いますのも、こんなガラスの突き刺さった国には誰も寄り付かなくて、もう何年も来客らしい来客は無いのです」
この謎の少年は、洞窟のような真っ暗闇の中を落ちて来たので、全く辺りの状況を把握していなかった。
まあ~それは至極当然と言ってしまえばそうなのだ。
今落ちて来たばかりだから、周りに目をやる暇が無かった。
ましてや、こんな自分の理想の美少女が、目の前に現れればそれどころではない。
そこで改めて周りを見回してみた。
すると何とも煌びやかな。
このガラスの世界は、名前の通り、辺り一面ガラスがピカピカ✨キラキラ輝き、それは眩いばかりの輝きを放ち、得も言われぬ美しさ。
だが、よく見ると小さい砂の様に砕けたガラスや、かなり大きいガラスが至る所にグッ刺さっていて危険極まりない状況。
その為この国の人々はガラスの葉に乗って空中移動なのだ。
だが、王家の一族だけは豪華なガラスの華で空中移動している。
「まあ~一見夢のような世界だが、こんな危なっかしい、いつガラスにぶつかるかもしれない、又いつ突き刺さるかも知れないこんな国は避けて通りたくなるわな~?
だけど僕は確かに念力で、あの光り輝く目の正体が知りたくて、ここに飛び込んだが、その時に僕はそれ以上に『可愛い自分好みの女の子が、どこかに居ますように』と念じていた気がする…………って事は、僕には念力で何でも自分の意のままになる能力が備わったって事?キャッホ――うれしいな~!ああああああ!じゃ~あの美月ちゃんにそっくりな女の子を、念力で僕を好きになってくれますように………そしてウッフッフ~僕にキスをしてくれますように」そう念じて見た。
早速美月にそっくりのガラスの王女さまがヒュウ—ッと現れて、その謎の少年に近づいた。
すると……その時、物凄い爆音とともに、このガラスの世界は一瞬にして粉々に崩れ去り跡形もなくなった。
美月ちゃんにそっくりの王女様の気持ちが、余程拒絶反応を起こしたせいなのか、
要するに恋愛だけは念力では通用しないようなのだ。
両想いにならないと無理らしい。
小手先のインチキは通用しない。
▲▽
物凄い爆音とともに、ガラスの世界は一瞬にして粉々に崩れ去り、その後には無機質なまるで砂漠のような世界が広がった。
「なんだよ~?まったく~?」
暫く辺りをぶらぶらするが、猫の子一匹通らない。
{ああああ!なんか~寂しい……それでも…この目の中は一体何処なのだろう…………そうだ!散策してみよう}
そう思いこの砂漠のような世界をぶらぶらしていると……その時、目の前に巨大な大型画面が現れて…………。
『新潟県○○市の○○小学校6年生の男子生徒達が学校の帰り道、歩道を走行中、歩道にバスが突っ込み、運転を誤ったバスに衝突され、手当の甲斐なく即死しました。名前は○○亮君、○○○○君他……』
「エエエエエエ―――ッ!僕らに散々暴力を振るったやつらだから…問題の生徒達だから、いずれは事件が起きるとは思ったが?」
そんな事をブツクサ言いながら歩いていると、妙にお腹が空いて来た。
{恋が成就しないのなら・・・やっぱり食べる事だ}
まあ~花より団子とはよく言ったもの。
{そうだ!僕は食べる事が何より好きだ。よ~し美味しい物をタラフク出して下さい。そう念じてみよう}
そして…念力で大好きな中華料理を出してタラフク食べた。
「ああああ!幸せ💛さぁ~家に帰ろう」
だが、どこまで行っても只の砂漠のような世界が広がっている。
それも……その砂漠はどこまでも、血のように真っ赤なざらざらした、一見すると まるで燃え上がる🔥炎のような砂漠地帯が広がっているのだった。
この謎の少年で重要な鍵を握るキーマンは一体誰なのか?
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