突然すぎる再会(7)

 今回の蔵まるごと査定品をすべて保管倉庫にしまい。店のシャッター降ろし、従業員たちは自宅へと帰っていた。

 店内には、いつものように洋介とサクラが残り、従業員専用のドアを閉めて帰るのだが、洋介の姿が見えず、サクラは店内を探していると。

「店長、ここにいたんですね!? 突然いなくなるから……」

 洋介は、サクラに背を向け、保管倉庫で1枚のディズニーのセル画を手にしていた。

「サクラちゃん、やっと見つけたよ、幻のセル画……これ、私が買っていいかな?」

「なんで、私に聞くの?」

「なんでって、それもそうだよな……」

「で、それいくらするの?」

「100万、だけど」

「100万!? いいんじゃないの!? でも、クーリングオフされたらどうするの?」

「サクラちゃん、それを言っちゃあおしまいよ……」

「それって、寅さんセリフだよね!? その件で、浮遊魔法を使かわなかったの?」

「浮遊魔法!? あっ、しまった忘れてた、私としたことが……サクラちゃん、帰ったら書斎に来てくれる? 見せたいものがあるから」

「見せたいもの!? わかった」


 洋介は、幻のセル画を見つめながら、必ず手に入れると誓い。幻のセル画を棚にそっと返し。さすがにあの件はパレてないようだな、浮遊魔法は誰にも負けないからなと思いながら、従業員専用のドアの鍵を閉め、2人は自宅へと帰って行った。

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