洋介とサクラ、特A魔法士を目指す(2)

 2人は、この空間で特A魔法士を目指す。魔法指導はサクラが担当し。特A魔法士予定表を頭に入れ監督をするのがリリカの役目、それをフローするのが風花の役目になる。

 リリカは2人に声をかけ、魔法の授業が始まり。この2人の頭の中には、すでに2級魔法士、1級魔法士、特級魔法士、特A魔法士の魔法を記憶している。この2人記憶力はとてもいい。あとは、実践で身に着けていく。


 まず初めに、魔法の杖を呼び出す呪文を唱えるところから始まる。魔法は声に出す呪文と出さなくていい呪文があり、意思表示みたいなところがある。


 魔法の杖とは、魔法が使えるようにするための道具。魔法の杖は、青の魔法石から生まれ、魔法の呪文のデータが蓄積され、魔法大辞典がアップデートされると自動的に魔法の杖にも魔法の呪文データがダウンロードされる。そして、魔法の呪文リストの呪文を唱えると、空中に魔法の呪文リスト映し出すこともでき、スマホのアブリみたいに使える。すべての魔法は、洋介の発想とイメージで魔法はつくられている。


 洋介は、少し深呼吸をし、初めて魔法の杖を呼び出す呪文を唱え。黄金の魔法の杖が洋介の手に現れ、改めて魔法の杖を見てちょっと感動していると。サクラも新しい魔法の杖を呼び出す呪文を唱えた。

 すると、以前木製だった魔法の杖が、驚いたことに銀の魔法の杖に変わっていた。銀の魔法の杖は、魔法管理責任者補佐を意味する。この席は、あと2席残っている。これを不服とする場合は、青の魔法石に申し出ることができる。この光景に、やはりそうなったか、と洋介は予感し。銀の魔法の杖のことは、魔法教科書にも書いてある。


 魔法の杖が必要ない時には、魔法空間の魔法の杖保管場所に格納され、その呪文もある。

魔法の杖にはシリアル番号付き、本人にかしか使えない。


 ここで1番大事なことは、魔法の杖になれること。手になじむように感覚を身に着けること。魔法の杖の構え方、魔法の杖の振り方には基本はあるが、自由にやってもよい。魔法の教科書にも書いてある。


 例えば、ボールを投げる時、腕の振り方一つでボールは遠くに飛んだり、飛ばなかったりする。魔法の杖も振り方次第で強弱をつけることができる。


 そこで、魔法の杖の振り方、杖の使い方をマスターするために、杖の強弱の練習になる、物を浮かす魔法の練習を始めるために、空気抵抗の少ない体育館へ洋介たちは移動した。

 移動の際は、歩いて体育館へ行く。使い魔には、瞬間移動能力があるがここでは使わない。それと、瞬間移動魔法を使うには、特A魔法士の免許が必要。


 洋介は、20年ぶりに母校の土を踏み、懐かしく感じながら体育館の前に行くと。大きな桜の木が1本、満開を迎え、洋介は立ち止まり、桜を見上げ。

「桜、綺麗だな」

「よく言われる」

「違う違う、私が言ってるのは、あの桜のこと」

「知ってるわよ、それくらい、そんなに否定しなくても……」

「ごめん、ごめん、わるかった、泣くことないだろう?」

「泣いてませんけど、何か?」

「でた、でた、その返し、それより、凄いなー、この魔法は、まるで本物だな」

「確かに、凄いね、この魔法……」


 リリカは、この雰囲気にお花見でもする気なのと思い。

「2人とも、体育館に入るわよ!?」


 洋介たちは、体育館に入ると。確かに、物を浮かす魔法の練習にはもってこいの場所。この魔法は、魔法界にもある魔法、サクラにとってはあまりにも簡単すぎる。

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