洋介とサクラ、特A魔法士を目指す

洋介とサクラ、特A魔法士を目指す(1)

 洋介は、青の魔法石に借りができた気分になり。実は、洋介も魔法の練習場所を探していた。しかし、練習場所に学校という発想はなかった。さすがサクラちゃんの使い魔だなと思った。

 練習場所が確保でき、3ヶ月間を効率よく使うために洋介は、特A魔法士になるための予定表を作ることを決め。夕食までには時間があるので、島田主任たち誤解されないように、今後の予定表をつくるから書斎に行くと言い。洋介とサクラは書斎に行き、ノートパソコンを立ち上げ、予定表を作り始めた。


 午後6時を過ぎ、出前のお寿司が届き、島田主任の家族もよばれ。従業員たちは、ちょっと高級そうなお寿司に目の前にして、これが結婚祝いだったらなと思ったが、お寿司の魅力に勝てず、そんなことはどこかに置いて、ちょっと高級そうなお寿司を堪能していた。


 翌日、島田主任は洋介の代理として、店長代理を任され気合を入れ、洋介に必ず結果を出してくださいねと言い。そんなプレッシャーなど洋介には利かない、それどころか魔法の練習にワクワクしている。こういった時の洋介は、底知れぬ力を発揮する時がある。


 洋介とサクラは、いよいよ魔法の練習の初日を迎える。ただ、いくらサクラが新しい魔法を覚えるといっても初心者ではない。これでも魔法界の王女、魔法の腕前は魔法界のトップの腕前。当然、サクラが先生になる。年下に教わるのか、そんなことなど洋介は何も思わない、教えるものはすべて吸収するつもりでいる。そんな2人は、書斎にいた。


 2人の足もとには、風花とリリカがいる。リリカは、空間魔法の1つ、現実と似た別空間をつくりだす魔法の呪文を唱えた。

 すると、一瞬にして書斎が学校のグラウンドに変わり、洋介たちはグラウンドの真ん中に立っている。

 2人は、辺りを見渡し、洋介はあることに気づいた。ここは洋介が通っていた高校だった。春の心地よい風が吹き、辺りにはサクラが数本咲、シーンと静まり返り、辺りには誰もいない。

 これが魔法の力なのか、ちょっと嬉しくなった洋介は、芝生の上に大の字になり、青空を見上げて懐かしんでいると、その隣でサクラも大の字になり。

「これが、青春っていうやつなの?」

「そうかもね。サクラちゃん、ここで魔法の先生をやってみないか?」

「先生!? 私が……? それより、私ね、ちょっと科学に興味があるのよねー」

「科学!?」

「電気って凄いよね!? まだよくわかんないけど……」

「電気……!?」


 そんな2人を隣で見ている風花とリリカだが、そろそろ魔法の練習を始めなければならない。きょうから3ヶ月間で洋介は特A魔法士にならないとこの空間は使えなくなる。そう約束した。

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