(三)-2
玄関先で、雪の粉を乗せた帽子を被りながら、郡家君は玄関に入ってきて、「これ、三浦典子さん宛」と紙片を突き出した。
「誰から?」
私の口からそう出てきた。半分は国英さんであることを期待して。残りの半分は、実際には違うのだろうという諦めの気持ちで。
郡家君は黙ったままだった。
ともかく私は郡家君から二つ折りの紙片を受け取った。そして紙を開いて中を見てみた。
送り主は、福島県平市内にある病院からであった。病院が私に、一体何の用であろうか。 まさかとは思うものの、ともかく何が書いてあるかは読んでみないとわからない。だから私は本文の欄を見た。
(続く)
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます