第3話 レベルアップとアイテム集め

アプリ掲示板というところで、俺は情報をかき集めた。

どうやらこの世界で安全な場所は代々木第一体育館と、各地点にあるセーフエリアという訳だ。

それ以外の場所は基本的には危険地帯ある。

モンスターは、基本的には湧く地点があり、そこをデッドエリアと言い、そこにあるゲートを破壊するとセーフエリアとなる。

但し、ゲートには守護龍と呼ばれるめちゃくちゃ強いドラゴンがいて、これまで破壊できたゲートは、代々木第一体育館だけだと言う。

しかも、守護龍を倒すのに、自衛隊の所持していた武器、戦術兵器、戦略兵器を全て使用した為、他のゲートは手をつけられていないらしい。

なんだか、ライトノベルの世界に迷い込んだみたいでワクワクしていたが、やはり、守護龍というのが強力で何よりもセーフエリアを探さないといけないことが、大変である。

ちなみに、日本の人口は約半数まで減少したらしい。

そして、それと同じく、どうしたら守護龍に勝てるのかについても書いてあった。

『守護龍には、レベルとHPがある。そのレベルを超えて、HPを全損させることが出来れば、勝てる。』

つまり、MMO形式であるのだ。

それ即ち、鍛えれば鍛えただけ強くなれる。

そういうことだ。

ちなみにスキルについても少し調べたが、やはりスキル持ちには出会うことはなかった。

「とりあえず、レベルアップしないといつかは死ぬよな……。」

俺は今、自分がどんな状況に居るのか理解し始めていた。

この世界には、安全なんてものは存在しない。

生き残る為には強くなるしかないのだということを理解するまでにそう時間は掛からなかった。

着替えてデバイスに包丁を登録し、俺は少しだけ街を散策した。

街はほとんどが廃墟と化し、誰も居ない。

そして、道路にも、コンビニにも、美容室にも、スーパーにも、更には全く気にしていなかったが、マンションのエントランスにも大量の血痕が残っていた。

誰もが俺と同じことを考えており、そして失敗し命を落とす。

なるほど、この世界もかなりハードモードになったものだな。

俺は少し歩き、ホームセンターに入った。

ホームセンターで、斧、鉈、ハンマー、その他武器になりそうな物をデバイスに登録した。

登録方法は至って簡単、カメラでスキャンすれば完了。

だが、店内にはウルフの群れがいて、そいつらを倒すのに少し時間がかかってしまった。

群れは、6匹の親ウルフと3匹の子ウルフだったが、俺は6匹全てを狩り尽くした。

経験値的には、まあまあで、レベルは6まで上昇した。

ウルフ狩が終わり、俺は店を後にした。

その後、薬局で大量の手当用の医療品を持ってきていたリュックに詰め込んで、家路を急いだ。

夜になる。つまり、何が起きてもおかしくないというわけだ。

そして、この時から背後から視線を感じていた。







   ________4話に続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

そして世界は救済される 汐風 波沙 @groundriku141213

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ