第2話 ステータス確認が出来るのか

「さてと、情報が少なすぎて今後の方針が決められない……」

陽はゴブリンの返り血で汚れてしまったスウェットを着替えて割れた窓に部屋に置いていたダンボールを覆うように貼り付けた。

「ネットがダメなら、どうすれば……、近くに避難所とかって!!いや、多分普通に魔物がいるなら、ないよな……、せめてスマホが使えれば……」

陽は最後の希望を賭けて、もう一度スマホの指紋認証センサーに触れる。

「痛ッ!?」

スマホを手から離してしまった。

「なんで、スマホから放電されるんだよ……」

陽はスマホを拾い上げる。

スマホの画面には1つのアプリがあるだけで、その他のアプリはない。

「……ステータス確認アプリ、なんだこれ?」

陽はアイコンをタップする。

画面が横に切り替わる。

「ナニナニ、このアプリは、チュートリアルクリア者にのみ使用が可能のアプリケーションです。このアプリでは、貴方のステータス、町中の監視カメラの映像、情報の共有、メール、電話、カメラ機能を使用することが出来ます。また、現時刻より、貴方のスマートフォンは、充電不要の破壊不可アイテムとなります。また、このスマートフォンは、この世界の理から外れた権能が付与されております。確認はステータス画面で確認できます。また、本画面はヘルプより開くことができます。説明は以上です、頑張って人類を救済し、元の生活を取り戻してください……、なんだ、この説明。でも、これがあれば情報も手に入るわけだろ……」

陽は説明の左上にある閉じるボタンをタップする。

「とりあえず、ステータスの確認からするか。」

陽はステータスのタブをタップする。

________________

浅木陽

身長:175cm

体重:56kg

体脂肪率:12%

年齢:20歳

レベル:3

スキル:

________________


「なるほど、スキルはまだ無いのか。と言うよりも、体脂肪率まで出てくれるのかよ!!と言うよりも、権能ってなんだよ……」

陽は画面をスクロールし、デバイスステータスを確認する。


________________

デバイス

普通のスマートフォンの見た目。

ステータス、時間、その他諸々で使用が可能である。

権能:記憶武器

   記憶武器は1度登録した武器の形

   状にデバイスを変身させる事が

   可能である。

   但し、弓や銃などの弾丸や矢に

   はなれない。

________________


「なるほど、飛び道具としてはほぼ使わないかもしれないな……、でも、この権能はある意味優秀かもしれないな。破壊不可のデバイスが武器になるなら、刃物系の刃こぼれを心配する必要がない。それじゃあ、次は……」









3話へ続く________

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る