第13話 完結ブーストって本当にあるの? いつ発動するの?

完結ブーストって本当にあるの? いつ発動するの?


 今回のご質問です。


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雨 杜和orアメたぬき


カクヨムコン、2回、参加して思ったことがあります。
完結ブーストってよく言われますが、第1回のとき、この完結ブーストを体感していません。そんなこと言われるがちがうなって思ったものです。少しはアクセス数が増えましたがたいしたことがなくて。
でも、2回目は、あきらかな完結ブーストがありました。いきなり、1日で1000pv近くまでアクセスが増えていたのです。
驚きました。
カクコン1回目より、2回目で完結ブーストがありました。
つまり、ある程度、長く続けている必要があるんだと思った次第です。

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 まず「完結ブースト」とはどのような出来事菜乃花。

 そこから説明が必要でしょう。


【完結ブースト】

 小説投稿サイトで作品を連載していて、最終話を投稿して連載を「完結」状態にしたとき、PV、いいね、コメント、★、レビューが爆発的に増える現象を指します。

 まさに「ブースト」がかかったかのような伸び方を示すのです。



 「完結ブースト」はなぜ起こるのでしょうか。


 「面白そうな連載を見つけたら、フォローやブックマークをして、連載「完結」状態になったのをアラートで確認したら、一気読みする」から起こるのです。

 この「面白そうな」という点が味噌でして、「面白くなさそうな」「つまらなそうな」作品は、いくら連載が「完結」状態になってもブーストはかかりません。


 ではご質問者のアメ様はなぜ1回目では「完結ブースト」を経験せず、2回目に経験したのでしょうか。


 2回目までに「面白い作品」を書いてきたからです。

 つまり実力がなければ、来年の「カクヨムコン」で「完結ブースト」を発動させるのは不可能なのです。


 アメ様は1回目のとき『カクヨム』ではそれほどの地歩を固めていなかったので、フォロワーが少ない状態だったと仮定できます。

 しかし日頃の努力が実って、次第にアメ様のフォロワーが増えていったのです。

 フォロワーの多さは、作品にどれだけ「コメント」が付けられるかでも判断できます。

 フォロワーの中でも、「コメントを残したい」と思った人しかコメントしませんからね。この積極的にコメントしたい人数を見れば、その作者や作品がどれだけ注目を集めているのかがわかるのです。


 まあ『カクヨム』のシステムでは作者プロフィールページでフォロワーの人数もわかりますし、「作品情報」でその作品のフォロワーの人数もわかります。

 ここを確認しておけば、「完結ブースト」が発動した原因もおおよそ把握できるのです。




フォロワーが多いと完結ブーストになる

 なぜフォロワーが多いと「完結ブースト」が発動するのか。

 これは実際に作品をフォローするとわかります。

 前記しましたが、連載で新しい話が投稿されると「アラート」で知らせてくれる機能があります。

 そして「連載が完結状態になった」ことも「アラート」で知らせてくれるのです。

 だから「面白そうな」作品に出会ったら、フォローしてキープしておきます。

 この「フォロー」こそが『カクヨム』を「読みやすい小説投稿サイト」にしているのです。

 もちろん『小説家になろう』のようにWebサイトに軽さはありません。

 画像がふんだんに用いられた広告であふれていますからね。

 ですが「読みたい」と思った作品をキープして、「連載が終わったら一気読みしたい」需要をとらえたすぐれた機能です。


 そうです。

 「連載が終わったら一気読みしたい」から「フォロー」しますし、だからこそ連載終了後に「完結」状態にすると「完結ブースト」が発動するのです。


 もちろん「フォロー」は本来「いつ連載が更新されたのか」を知るための機能だったはずです。

 面白い作品を更新されたらすぐに読みたい。

 この需要を満たすための機能が「フォロー」なのです。

 しかし「完結」状態になったことも通知してくれるため、「それなら完結してから一気読みしよう」という読み手が生まれたのも至極当然といえます。




日頃の努力なしに完結ブーストはありえない

 ここで重要なことをお伝えいたします。


 日頃から努力していない書き手には、いつまで経っても「フォロワー」は現れず、それは「完結ブースト」が発動しない前提を生み出すのだということです。


 日頃から作品を投稿して、少しずつ読み手を増やして「フォロワー」を増やしていく。

 この地道な努力こそが「完結ブースト」を生むのです。


 私はこれまで「小説の書き方」コラムだけを執筆してきたため、「フォロワー」こそ多いですが、小説のフォロワーは少ないのです。

 これは私のプロフィールページから各作品のフォロワー数を見ていただければすぐにわかります。

 「小説の書き方」コラムはフォロワーが多いのに、小説のフォロワーが極端に少ないのです。


 日頃から小説を投稿していかないと、私には「完結ブースト」がいつになってもやってきません。


 とくに「カクヨムコン」のような一次選考が読者選考である小説賞では、一次敗退は目に見えています。


 だからこそ、小説を書き続けなければならないのです。


 まあコラムと資料まとめと合わせて三つの書き物があると、どうしても配分しながら執筆しなければなりませんが。


 いちおう、次回は異世界ファンタジーの短編連作「勇者隊」シリーズの続編を考えています。うまく十万字の長編まで持っていければ、まだ戦いようもありそうですしね。


 それに「勇者隊」シリーズは「魔法のある」世界観なので、魔法なしの『秋暁の霧、地を治む』よりはとっつきやすいはず。


 ただ、現代ドラマも書きたいなと思っています。

 「恋愛を知らない男の物語」って面白そうなのですよ。物語として。

 もちろん「恋愛を知らない」は私の経歴なので、主人公がとても書きやすい。

 それに「恋愛を知る」多くの読み手には、「恋愛を知らない」は書きようがないはずです。

 つまり「私だけの強み」を活かせる作品が書き上がります。

 まあ、その対比として「恋愛を知る」人たちも描かなければならないのですけどね。


 ということで、いろいろな作品を温めているので、来月からコツコツと小説も投稿していますね。




外伝と求道について

 本「小説の書き方」コラムは、「正伝」の「三百枚書ける」と「外伝」と今お読みいただいている「十万字書ける求道」の三つあります。

 基本は正伝に詰まっているので、まずはこれを読んでみましょう。

 そして新たな切り口が見つかったら「外伝」を短期集中講座として用います。

 「求道」は質疑応答と私が小説を書くときに、どう考えているのかというあたりを包み隠さず書いていって、見解を世に問うコラムとなります。

 今は必然的に「求道」の更新頻度が高まります。

 質疑応答が一段落したら、小説の執筆を優先させて進めていく予定です。





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毎度の告知です。


 本コラムでは、皆様からさまざまなご質問をお待ちしております。

 私ひとりで思いつくネタの数なんてたかが知れていますからね。

 小説を書くうえで疑問に思ったこと、不安に思ったこと、迷っていること。

 そんなことがございましたら、ぜひコメントを残していただけたらと存じます。

 私が「小説の書き方」コラムで蓄積した知識を、より実践的にお示しできたら、きっと皆様のお役に立てるでしょう。

 皆様のご質問を心よりお待ちしております。


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