第15話母の笑顔
今日は午前中、母の健康診断につきあった。昼時に検査は終わり、母に何を食べたいか尋ねてみた。
「刺し身が食べたい」
と、言う。僕は母を海鮮居酒屋に連れて行き、鉄火丼を注文した。
僕は刺し身とホッケでビールを飲んだ。
母は最近体調が悪く、何も食べていなかった。唯一喉に通るのが、フルーツゼリーであったから、鉄火丼を食べる姿を見て安心した。
僕らは、居酒屋を梯子した。母はお茶しか飲まないが。
13杯目の生ビールを飲む時、母は笑っていた。
「お父さんも、あんたみたいな飲み方をすれば良かったんだけど」
と、言う。父は亡くなったが、酒乱だった。
酔っているに違いないが、場を乱す様な事は言わない。
母は僕の梯子酒に付き合ってくれた。
母が久しぶりに笑う顔を見て安心した。
三軒梯子して、5500円だった。
明日は、静養中だが仕事を探そう。
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