第2話突然の入院
一体、何が起こったんだ。
僕が目を覚ますと……何処かの
病院のベッドで、横になっていた。
看護婦が近くに居て、
『あ!目が覚めたわね。
良かったわ。横田さん。』
どうやら僕は、横田さんという
名前らしい。
僕が、ベッドから起きようと
すると、手と足が
ベッドのパイプに縛りつけてあった。
僕は、看護婦に
『外してくれ!!』と、強く言った。看護婦が頭の上にある
ナースコールを押すと……
病室中、医師やら看護婦達が
とたんに増えた。
『君、自分の名前分かるか?
今は、安静にしてないと危険な
状態になるんだ!』
と……厳しくて優しい眼差しの
年配のドクターが、僕の腕を
サッとまくり上げ
1本の強い精神安定剤を注射した。
『何するんだ!止めろ!離せ!』
すでに僕は、自分が何を言ってる
のか、記憶になかった。
その注射した後に、、僕が退院
する、かなり前にドクターから話をされた。
『横田さん、、落ち着いた様だね?良かった。キミの病名は何だか分かるかな?』
僕は、首を横に振った。それよりか、病名と言われた事が
ショックだった。
『何なんすか?』
僕は、ぼんやりと……ドクターの顔を見返した。
『キミの病名は、躁鬱病だ。
近頃、おかしいな?と感じた事はないか?』
相変わらず、ドクターは優しい。
僕はそんなドクターに、毎回つっけんどんな態度を取っていた。
『甘いもの……食べた。』
僕は、会話能力が極度に落ちていた。
ドクター吉川は、すでに気が付いていたのだ。
僕の手首に、、刃物で切った傷が
いくつかある事に……。
吉川ドクターは僕の手首に目をやり、一言放った。
『いけないな。死にたいって思ってたんだね?苦しかっただろ?』
その優しい言葉に……何故か僕は
病室中に響くくらいの鳴き声を
出していた。
自分でも、訳が分からず
思い切り泣いた。
『僕は、間違ってないんだ!
僕は……楽になりたかっただけだ!僕は……っ!』
と……吉川ドクターに話せば
話すほどに……
身体中の水分が、全て出てしまうと、いうほど……
初めて弱い所を見せた。
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