第6話 初デート...?

太陽が暑い。(語彙力)


今は午前11時。松山市駅前にいる。


五ヶ瀬さんとはあれから少しヤりとりして、おっと誤字失礼。

やり取りして、気がつけば駅前だ。


勘の悪い童貞のみなさんでも気付くだろう、そう、デートだ。

ひゃっほー、ついにこの僕がデートだと...


童貞のみなさん、誠に申し訳ありません。

童貞代表のこの僕がついに、魔法が解かれる日が...

みなさん、悔しかったら、デートしてくださいね?笑


出会い系で出会ったってことは忘れよう。

母も泣きそうになっていたし。失礼な。


デートくらいしたこと、あったっけ...不安になってきたし。

まあ、初デートってことでいっか。



『純愛 〜僕のは・じ・め・てを、綾に捧ぐ〜』


これは大ヒット間違いなしだな。大ヒット上映中!!

でもそれって別に売れてなくても使うこと...ごほごほ。


彩月にはなんかゴム渡されたし。なににつかうんだろ。ほんと失礼な。

それくらいもらわなくても自分で持ってるっての!



約束は11時半。このまま昼ごはん食べて、松山を観光する予定。

大丈夫かな。流石にいきなり、地下街のラーメン屋とかには連れて行かないけど。


デート超超初心者の僕が立てたプランだからなあ、まあとりあえず今日はハグでも目標にがんばりまっか、一回もしたことないけど。


時間になっても来ない。

もしかして「JR松山駅」と「松山市駅」を間違えてるのか?

廃れ具合からしたら一目瞭然なんだけど...ごほごほ。



「ごめん。待った?」

「ううん。全然待ってないよ。」


決まったー! 

とりあえずデートで言いたい言葉ランキング3位くらいに入る言葉決まったー!

まあ、女の子はごまかされんけど。


「その淡青なワンピースにあってるね。」

「ん...? ありがとう。たしかに時間かけて作ってくれたと思うけど...」

「......」



〜ピンポーン ここで彩月のワンポイントアドバイス!〜


変にわかりにくい音読みの熟語を使って頭いいアピールをするのはやめましょう。

ただ、変な人という印象を与えるだけです。

淡青は、「たんせい」と読みますが、五ヶ瀬さんは「丹精」と勘違いしたようです。

お兄ちゃんのバーカ、ボケナス、カズキ。


ここでの模範解答例は、

「綾さんのその水色のワンピースとても似合っているよ。

その綺麗な脚と相まって、まるで水の精のようだ。僕を溺れさせてくれないか?」



「もうこんな時間だし、昼ごはんのお店へ行こうか。おいしそうなイタリアンを予約しているんだ。」

「(えっ、イタリアン! おしゃれと見せかけた陰キャだなこいつ。)

え〜!ありがとう。ピッツァとかパスタとかめっちゃ好きなんだー」

「(計画通り)2つ次の交差点を右に曲がると、特徴的な赤い看板が見えます。そのすぐ右隣の店が目的地です。」

「英語のリスニングか。」



「わー、おいしそう。」

うんうん。喜んでくれたようでなによりだ。

ちゃんとシェアするときのために、飛ばないように水気の少ないものも選んだし。

まずは昼食は成功だ。(能天気)


「おいしかったねー。カズキくんっていいお店しってるんだー。また今度教えて!」

「とてもおいしかったね。さすが食べログで...ごほごほ。また今度行こ!」


このあとは、デパートで買い物して、観覧車乗って、どっかでお茶して、

ホテル...じゃなくて、解散といこう。

うんうん。うまく行きそうだ。


「ねえ、五ヶ瀬さん... ん!?」


見失った? この僕が、気になっている女の子を?

今まで、すれ違った女子は誰でも、その後の半径10メートル以内くらいの動きは察知していたこの僕が?


僕と彼女は手を繋いでいたわけじゃない。さすがに繋げない。

昼食の成功で右の彼女に気を配れていなかったのか?

どうしよう。探さないと。



そうして、ひとつ前の交差点に戻ったときに、彼女から届いたLAIN(レイン)。


「今すぐ、その場所でズボンとパンツを脱いだら、一生あなたと生きてあげる。」

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