第1433話 同居人

午前1時半。


プルルッ

プルルルルルルルルッ

プルルルルルルルルッ

プルルルルルルルルッ


微かに着信音がする


えっ?スマホは今、手に持ってるし


もう1台のスマホは充電中だが光っていない


TVは付いていない


固定電話の音でもない


・・・あ、聞こえなくなった


隣接する住戸の音でもないだろう、あんな鮮明には聞こえない


プルルッ

プルルルルルルルルッ

プルルルルルルルルッ

プルルルルルルルルッ


あっ、また掛かってきた・・・寝そべっていたソファーから体を起こす


耳を澄ますと灯りを消したキッチン方面から聞こえてくる


えっ?また誰かいるのか??


立ち上がり、ダイニングに向かう


灯りをつけるが、特に異常は確認できない


う~ん、その"誰か"は携帯まで持ちはじめたのだろうか


生活感ありすぎだな・・・


この着信音、実は今年に入ってからたまに聞こえるようになった


ていうかもう、この部屋には誰かが住み着いているのだろうと思っているので


特に怖さも感じない


そのうち霊界から請求されるんじゃないのか、「化けット通信量」とかいって。


家族割も考えたほうがいいのだろうか。

https://kakuyomu.jp/works/16816927860625905616/episodes/16817330651246504753

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