第937話 紛らわしい件
普段、仕事とプライベートでスマホを使い分けているのだが
プライベートのほうに、登録無しの番号だけが表示されて電話が掛かってきた
反射的に出ると同時に切れる
あれ?
ワン切り?
事務のR嬢が「番号照会してみましょうか?」とPCで検索してくれたが
特に怪しい番号としてはヒットしなかった
用があったらまた掛けてくるだろう、と自席に戻りかけると
さきほどの番号からメッセージが入る
『先日はありがとう。ところで打ち合わせを10か12に変更可能か?』
えっ、やっぱり知ってる人?
「変更可能でしょうか?」ではなく「変更可能か?」と
上から目線な表現をしてくる人物であるなら登録してそうなものだが・・・
「ん~、しょーもない誘導系の詐欺かなぁ」そう呟くと
「確かに怪しさ満載ですけど、試しにメッセージ返してみたらどうです?」とR嬢に言われたので
『おう悪いな、10も12も水辺のいきものコーナーの掃除入っとるわ』そう返信したところ
『なんやあんた、美ら海水族館でバイトでもしとるんかいな』と返ってきた
同じくスマホ2台持ちの、重要顧客である大阪の大手社長からだった
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