第274話 特徴

載せる話は極力、自分の実体験に基づいているのだが


先日、飲んだ席で付いてくれた店の女性の話が秀逸で


どうしても載せたくなった


彼女は昼間、少々精神を病まれた方々が入る病院の看護婦さんをしている


ある時、とある業界で名を馳せた、御年配の女性が患者として入ってこられたそうだ


大御所だ、粗相の無いように対応せねば。


その方は足腰が弱っているらしく、普段の移動手段は電動イスだ


入所されてから数日


特に揉め事もなく、その御婦人は過ごしておられたそうだが、ある日


電動イスに乗った御婦人が、MAXスピードで通路を駆け抜けた


そんなに急がなくても・・・


暴走イスが通り過ぎたあと、通路に手帳が落ちているのを、その(看護婦の)女性が見付け拾い上げる


患者のプライバシーを覗いてはいけないと思いながらも、彼女は御婦人の落とした手帳を開いてみた


◯◯さん

セミロング・茶髪。


△△さん

ロング・黒髪。


ああ、我々スタッフの特徴を控えてらっしゃるのね。


読み続ける


□□さん(・・・あっ私だ?)

ショート・黒髪・五木ひろし。



なぜ五木なのか、未だ不明らしい

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る