第207話 傘
沖縄では、島民に傘を持つ習慣がない
通り雨的なカタブイ(片降り)が多いため、長くても10分ほど雨宿りしておれば
豪雨もすっかり上がってしまうからだ
そんな感覚で那覇から飛行機に乗り、本土に降り立つと
ジメジメと一向に降り止まぬ雨に打たれてしまうこともあるため
家を出る段になって「あ、傘」と気がつき
玄関に山積みしてある、黒のワンタッチ開閉式の折り畳み傘を、慌ててキャリーケースに突っ込むのだ
玄関に山積みしてある訳は
傘を持たずに出掛けたはいいが、結局雨に打たれ、慌ててコンビニで傘を買い、それがどんどん溜まっていくからだ
ほとんどすべて、同じ傘。それもセブンの。
その傘が自分的に1番使いやすいと思っているから毎回、セブンで買ってしまうのだ
さて先日も
時間に追われながら忙(せわ)しなく旅支度を済ませ、慌てて玄関に向かう
「あっ傘や」
いつものルーティーンで山積みの黒い傘から一本握り、キャリーケースを半分開けて押し込む
通りでタクシーを拾い那覇空港へ。
“毎度毎度・・・なんでこんな時間ギリギリなのだ”
自分の段取りの悪さを後悔しながら、空港に着く。
スマホで最終確認。伊丹(大阪)は・・・大雨かぁ
搭乗手続きを済ませ、機内に乗り込む。
1時間45分掛けて伊丹空港に到着。うわ・・・ほんま大雨やな。
モノレールに乗り、2分で蛍池駅に到着。
蛍池から阪急電車で大阪梅田まで20分。
沖縄と違って雨、ホンマ止まないなぁ・・・
阪急梅田駅を出て、建物構内を徒歩でJR大阪駅方面へ。
大きな横断歩道に差し掛かる。
ここまで濡れずにきたが、傘、いよいよ差さなあかんかぁ。
半開きにしたキャリーケースから、差し込んでいた傘を取り出す
あれ?
ワンタッチのと違う。
黒い傘ばっかりやから間違えてしもたか・・・まあええわ。
歩行者側の信号が青になる。
ぶわさ。傘を広げて歩・・・
あらいやだ、フリルつき♡(娘が置いてったやつ)https://kakuyomu.jp/users/aoiokina/news/16817139555249983465
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます