第131話 行儀

大阪で、一見の蕎麦屋に入った時のこと


時間も14時と中途半端だったので、客は数名しかおらず


俺は広く、カウンターに座った


広く座るといつものクセで、左足だけ靴を脱ぎ


あぐらをかいて左肘を付き、携帯をいじりながらソバを待っていた


注文の品がきて、その格好のまま食べはじめる


そうこうしていると奥の席から・・・誰もいないものと思い込んでいたのだが


「ごちそうさま~」と、おばあちゃんが出てきた


そのおばあちゃん、俺の背後を通りすぎようとして立ち止まり、俺の両肩をやんわり包み


「おにいちゃん男前なんやから、もっとちゃんと前向いて食べ」と


体を真っ直ぐに矯正してくれた


恐縮です・・・

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