第2話 12月23日の洗礼
第一章 不倫妻
第一節 磔
クリスマスイブ直前の12月23日。
一人目の信者がダレム教会にやってきた。
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「今日はどういったご相談ですか?」
ベム神父は来訪した中年女性信者に尋ねた。
「…私は、主人に嘘をついてしまいました。
…職場の上司と不倫関係になってしまい
…土曜日の夜に…一線を越えてしまったのです」
「今後は、どのようにしていきたいのですか?」
「主人が居なければ生きていけないので、
不倫相手とは職場内だけの仕事仲間としての付き合いに戻り、
主人とよりを戻したいのです」
「神様に願ってください。願いが叶うように」
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
「着ているものを全て脱いで、そちらのかごに入れてください。お荷物も」
『楽園天国』と呼ばれる洗礼が始まる。
ベム神父はいつものように指示を出していた。
女性信者に目隠しをし、十字架の前に案内した。
「あなたの素行を反省し、懺悔してください」
ベムはそう言うと、中年女性の右腕を持ち上げ、
十字架の手枷の位置にもっていき、施錠した。
左腕も同じようにした。
中年女性信者は、全裸で磔の刑に処されるのだ。
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