第11話 西暦2138+N年にさよなら。

俺たちは思案していた。

インフィニティにはタイムリープ機能があるが、そこらで拾ってきただけのゼロには当然その機能は無い。

どうやって一緒に次の世界に飛べばいいのか。


「あ!あたしもインフィニティにしがみついてタイムリープしたし、ゼロがインフィニティに触ってればタイムリープ出来るんじゃない!?」


「それで、、、行けるのか?」


「まあ試すしかないが。」

と俺は続けた。


「そもそもよ、また狙って次の世界に行けるのか?

前にも言ったが、そう都合よく地球も人間もいる世界に行けんのかよ?

今回みたいによ。」


「うちのお父さんが言ってたんだよ!

『宇宙の創世から破壊までのスパンは必ず213800000000年』

『何度繰り返しても地球と人間の存在は変わらない』」


「そういやお前の父親も科学者だったか。

どうにも都合が良い様に聞こえるが。」


彼女は俺の睨みに気付かないふりをしているようだ。


「ま、とりあえず次行くのは、また2138億年後ってとこかな。

つまりえーと、、、」


「西暦427600002138年!」


「、、、速いな!意外だ。」


「なんか一々西暦言うのめんどくない?」


「それもそうだな、、、」


その場をうろちょろし、

暫く思案してから俺は

「定数にでもするか。」

と呟いた。


「今の宇宙が次の宇宙へと移行する期間、『213800000000年』を略して『N』!

NEW WORLDから頭文字をとって、

『新世界定数 N』とする!」


「じゃあ今いるのは西暦2138+N年ってことだね!!

だったら次の新世界!

西暦2138+2N年にレッツラゴー!!」

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