第2話 西暦213800002138年
-西暦213800002138年。
「おいおい!いきなり計器の故障かよ!
ホントに大丈夫かこの機体!」
メインモニタ横のサブモニタには現在の西暦が表示されているようだが、
2138、、、ええちょっと待って。
いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、おく、ちょう、けい、がい。
、、、2垓年!?
え、マジで!?
、、、あ、そんなこと無かったわ。
普通に間違えたわ。
2千億年か。いやそれでも凄いけど。
めっちゃ馬鹿だったな今。
「てか普通9999年とかでカンストするだろ!」
インフィニティが時間を跳躍した時、特に衝撃はなかった。
恐らく外からはアニメのような派手な演出も無く、ただパッと消えるように見えただろう。
次の瞬間少しの衝撃があった。
これもタイムトラベル自体の衝撃では無く、インフィニティが突如出現したことで土台が揺らいだのであろう。
「そろそろ出てみるか。」
10年前といえば戦争こそ起こってはいないが、初期の『
そこに俺が何をできるというのか。
やはり不安だが踏み出すしかない!
俺はハッチを開けた。
「やあやあやあやあやあ!!!!
随分と長いこと引きこもってたね!!」
、、、は?誰?
いや待て、この声聞き覚えが。
「やっと会えたね!ゲンきゅうん!
悠久の時を超えて巡り会う2人!
いやぁん!ロマンティック〜!!」
「なんでここにいる、、、
お前は、、、ユリカか?」
「That's right!声だけで分かるなんてアタシの事好きスギーーー!!!」
待て、俺は10年前に居るはずだ。
ユリカは勝手に俺と同じで10代ほどの年齢だと思っていたが、今目の前にいるユリカこそがどう見ても10代だ。
つまり俺は十歳も上の人間に言い寄られていたのかぁああ!!???
いや、別にそれはそれでありだな。
「いやおかしい!それならなんでお前は俺の事知ってるんだ!?
お前が勝手に連絡取り出したのは数ヶ月前の事だ!」
「あれぇ〜?
モニタに西暦表示されてるの見なかったの〜???」
「見たさ!それがなんだって、、、
そうか、あのモニタは壊れてたから他の機能にも障害があったってことか?
っ!!
もしタイムトラベル出来てねぇなら早く10年前に行かないと!」
「だーかーらー!!
そのCIORは壊れてなんかないの!」
俺が呆気に取られ「どういうことだ」と呟くとユリカは腕を組んで偉そうに仁王立ちをした。
「今は西暦213800002138年!
あれから2000億年かけて元いた宇宙が終わって、138億年かけてまた誕生した地球に私たちはいるんだよ!!」
俺は呆気に取られてユリカを見た。
黒く肩に着く髪を揺らしながら、わっはっはと笑う少女の存在が非現実的に感じ、次いでにロボットやらタイムマシンやら、今まで自分が体験してきたとされるものが本当にあったものだったのかと疑問に思えてきた。
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