赤ん坊編
第13話 おー! パパん?
名前:(未設定)
種族:人族
性別:♂
年齢:0歳
フィジカル:G
メンタル:F-(⇒2UP)
ラック:G+
スキル(ユニーク):カリスマ
スキル(コモン):魔力操作、魔力視、筋力強化、毒耐性
こんばんは。みんなのアイドル、俺です。
ちっぱいメイドと和解してから早二か月。俺は今日も元気にメンタルトレーニングに
さて、俺のステータスだが、なんとメンタルが努力の結果、GからG+をたどってついにF-に二段階特進したのだ!!素晴らしいだろう!
そして、お気づきだろうか?そう、やってきました。毒耐性スキル。毎食おっぱいを堪能した俺に、あのひんぬーメイドがやってきて、甘味を提供してくれるのだ。ありがたいことだ。しかし、赤ん坊の繊細な舌が違和感を感じる。なんか極めて少しだけれども、舌がピリピリする。
しかも、舌のピリピリ度に慣れてきたかな。と思ったら、またピリピリ度の上がったおやつが与えられるようになるのだ。
エンドレス、ピリピリ。
そしてあるとき、お昼寝の最中に奴が現れた。
ピコンッ!!
「スキル:毒耐性をを獲得しました」
おー。お久しぶり。
元気してた?
俺のほうはうまいことやってるよ。
だから、心配しないで。
なんて、実家に電話するように謎の美女(決定済)に報告をしている最中に思い至った。
ん?
今『毒耐性スキル』って言わなかったか?
俺は思い返す。
何やら、ピリピリするけど、抗えない甘味。
それを提供する無表情のメイド・・・。
俺の明晰な頭脳が答えを導き出す!
ポク。
ポク。
ポク。
チーンッ!(明晰という言葉の意味が行方不明な思考速度)
あの貧乳無いチチ駄メイド!俺に毒盛ってやがったのかっ!!
あぶねー、あぶねー。
異世界無双が始まる前に俺の物語が終わってしまうところだった。
もう、俺は甘味になんて騙されないぞ!
そう誓ったのだが数時間後。おっぱいを飲んで、満腹になった後にやってきた駄メイドにトロリとした液体が乗ったスプーンを口に近づけられると、決意が揺らぐ。
しばらくの間、断固として口を閉じていたのだが、見かねたのか無口メイドが話しかけてきた。
「御子様。ご安心ください。こちらは少量の毒とそれを無毒化する世界樹のしずくを合わせたもの。体に害はありません。たぶん」
って、たぶんなのかーい!
しかし、やっとこさ理解できた。
完全に俺にメロメロなはずのペッタンコが俺を殺害しようとしているとう事実に俺は疑問を覚えていたのだ。本気で殺すつもりならキツイ一杯を食べさせればそれで終了のはず。
前世の世界で漫画のキャラが言っていた。生物はその体に徐々に毒を入れることによって耐性を獲得することが出来る。と。
つまりは、こいつは俺に毒耐性をつけるために毎食後、毒を盛っていたのだ。
なにやらピリピリしていたので、毒は完全に中和されていなかったようだが、そのおかげか確かに毒耐性スキルを手に入れられた。
最初に相談しなかったのはいただけないが、俺の為にやってくれたことだろうから水に流そうじゃないか。(上から目線)
けれども、心配だ。
俺にメロメロのまな板メイドが俺に毒耐性をつけようと考えるほどに、俺の立場は
これはのんびりとメンタルを成長させている場合ではないのか?
そんなことを考えていると、遠くから何やらバタバタした雰囲気と穏やかではない声が近づいてくる。
「お待ちください。旦那様!」
「何を待つ必要がある!俺の息子だろう!」
そんな会話の後に盛大に扉が開かれる音がする。
バーンッ!!
しばらくして、視界に映りこむのは我が愛しのおっぱい。ではなく、お母ちゃん。
そしてもう一人。
無駄にキラキラした金髪のイケメンだった。
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