第2話

保険証と免許証が出てきた


――― 神崎佑李(かんざきゆうり) 2001/5/4


とだけ読みとりあえず自分の個人情報は理解した。

(まず、記憶喪失のことは誰にも言わない方が

いいな。黙っておこう。)

警察沙汰になってもめんどくさいし、今はこの状況を楽しもうと思った。


―――――――――――1週間後


とりあえず書類類は個人情報をまとめたメモを移してなんとか逃れることができた。


「これから大変になるぞ!まずは家に帰ろう」


佑李はスマホに残っていたゼンリーを頼りに家に帰った。とても狭苦しいが妙に家が片付いている。

(僕は綺麗好きだったのか?)

疑問に思いながら、バッグの中身を片付けていた。


――――ピンポーン


家のインターホンが鳴った。今の僕は何も覚えて居ないからさすがにお隣さんとかは勘弁だ。


佑李はそっと鍵穴を覗いてみると見た事のある

黒髪ロングの女性が立っていた。手元には紙袋を下げているようにも見える。


(またあの女だ。もしかして僕の記憶喪失前の知り合いか何かか?でも出たくは無いな。)


僕は必死に考えいい案を思いついた。


「すみませーーん。今お風呂に入っていて外に出れないので用があるのなら玄関に置いてって下さい!ほんとにでれないんですー!」

よし、忍法居るけどでれない作戦。


見知らぬ女は困った顔をしてでも家の前から出ていかなかった。

(困ったな、、、)

佑李は意を決してパンイチで外に出てみた。


女は恥ずかしそうに目を隠しながら黙って手に持っていた紙袋を押し付けてきた。少し重みがあるが特に大きくもない。そのまま女はなにか言いたげにしながら走っていなくなってしまった。


「なんだったのだろう、、またか。」


家に入り中身を見てみるとそこにはトレーナーとネックレスが入っていた。トレーナーは男性物に見えるがネックレスはハートのチャームがついた女物に見える。


(ストーカーか?)

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すみませんが、誰ですか? ただの受験生。 @kaa0504hoo

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