手紙 - 42日目 -

 週が明けて月曜日。最近多いな雨。まだ梅雨でもないのに。教室の中もなんかジメジメしている。


「ココ、はいこれ」


「ありがとう。みんな」


 朝、慎、佐藤、更科が一条に渡したのは手紙だ。更科は廊下で、慎と佐藤は今渡している。


「絶対渡すね」


 力のこもった声だった。何というか、らしくない。いい意味で。


× × ×


 授業よりも俺は手紙の方が気になってしょうがなかった。本当に読んでくれるか、伝わってくれるか、届けられるか。そんな中休み時間の


「だいじょぶ!」


 渡のこの一言にすごく勇気づけられた。横で見ていて俺がそんなにせわしなかったのか。まぁでも、そうだよな。大丈夫だ。読んでくれる。伝わってくれる。届いてくれる。


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