拓跋嗣8  越勤討伐

4 月、河東の薛相せつそうが部民を率い帰順した。上黨の労聡ろうそう士臻ししんが群盗となり地元長官を殺害、連れ立って国外に逃亡した。拓跋嗣たくばつしは西方の跋那山ばつなさんに出向き、奚斤けいきんらを先鋒に据え、越勤部えっきんぶを討伐した。


5月,拓跋嗣は雲中うんちゅうの旧宮にある大室入りした。大赦を下したところ、西河せいが張外ちょうがい建興けん来こう王紹おうしょうは、自らの罪が重いから、と大赦を聴いても牢から出ずにいた。拓跋屈らに三千を与え并州を守らせた。劉潔りゅうけつ魏勤ぎきんらに三千を与え西河を守らせた。


6 月、五原の骨羅山に出て狩猟儀礼をなし、獸十萬を獲得した。濩澤かくたく劉逸りゅういつが征東將軍・三巴王を自称。王紹はその下で組織編成に携わり、ついには建興を襲撃すべく迫った。拓跋屈らが平定した。




夏四月,河東民薛相率部內屬。乙巳,上黨民勞聰、士臻羣聚為盜,殺太守令長,相率外奔。乙卯,車駕西巡,詔前軍奚斤等先行,討越勤部於跋那山。

夏五月乙亥,行幸雲中舊宮之大室。丙子,大赦天下。西河張外、建興王紹,自以所犯罪重,不敢解散。庚戌,遣元城侯元屈等率眾三千鎮并州。乙卯,詔會稽公劉潔、永安侯魏勤等率眾三千鎮西河。六月,西幸五原,校獵于骨羅山,獲獸十萬。濩澤劉逸自號征東將軍、三巴王,王紹為署置官屬,攻逼建興郡。元屈等討平之。


※資治通鑑掲載分

4 月の越勤討伐には奚斤のほか尉古真うっこしん閭大肥りょだいひ(柔然帰属者)らも参加していた。


(魏書3-8)




王紹の動きが不気味で気になります。拓跋屈伝辺りでもうちょっと詳細読めるのかなあ。

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