拓跋嗣3 柔然の影
410 年、
5 月、長孫嵩らが
7 月、參合陂の西に馬射台を立てる。そこで軍事教練を行ったのち、
8 月,
9 月、
12 月、
この年、
※資治通鑑掲載分
このころ拓跋嗣は各郡県の豪族が民を収奪しているため、これらをことごとく討伐すべく考えた。一方で民衆の居住地整理をなそうとしたところ、各地の民が故郷を恋しがって移住せずにいた。そこで官吏らに強引に動かさせようとしたところ若者たちが多く逃亡、各地で結託し、群盗と成り果てていた。これらの対処もまた求められていた。そこで拓跋嗣は八公を招集し、問う。
「民の憂いを取り除こうとしても各地の郡主ではまともに慰撫もできず、却って混乱を招く有り様である。この状態で混乱を招く者共をことごとく誅殺するなぞ、到底できたものではない。どうにかして安んじたいのだが、なにか手立てはあるだろうか?」
「民は逃亡し、盗みを働いているのです。これを罪に問わず許すのでは、上から下々が背くよう仕向けるようなもの。ならばせめて首謀者のみを討ち取り、従っただけのものについては不問とするのがまだましでしょう」
「聖王が民を統べるにあたってはとかく彼らを安んぜることが第一。彼らと勝敗を決しようだなどとは問題外であります。正しからざるものをひとまず許すと良いでしょう。先に討伐、あとに許すというのであれば、結局郡主らも民も離れゆくだけ。ひとまず赦免してしまった後、それでもなお従わないのがわかってから討伐をしても遅くはございません」
拓跋嗣は崔宏の提議に従った。
(魏書3-3)
外に無限湧きの柔然、中ではいつまでも収まりきらない混乱。着任早々地獄ですね、拓跋嗣さん(えがお)。
とは言え拓跋嗣は、ちゃんと頼ることを知っているのがすごいですね。これは即位前から結構八公たちを頼っていたのではないかな。拓跋珪存命時にも色々協議してそう。すげぇ、なんか普通にラノベの主人公じゃないこの人?
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