前のエピソード――勃勃４　　髑髏台

劉勃勃（りゅうぼつぼつ）、後秦（こうしん）将の張仏生（ようぶつせい）を青石原（せいせきげん）で破り、五千七百人を斬ったり捕獲した。

408 年 5 月、姚興（ようこう）は更に斉難（さいなん）に二万を率いさせ派兵。劉勃勃は河曲（かきょく）に退く。7 月に入ると，斉難は気が緩んだのか、周辺での略奪を開始した。機を見て取った劉勃勃、斉難軍に強襲。七千人あまりを捕らえ、切り、軍馬や兵器を得た。斉難が木城（もくじょう）に撤退すると追撃、陥落させ、斉難以下の将士一万三千、軍装のなされた馬一万を獲得した。

嶺北（れいほく）エリアの人間は華人も胡人も劉勃勃に帰順。その数は数万にも及んだ。劉勃勃は各地に守将を配した。

409 年 4 月、劉勃勃、今度は騎兵二万を率いて高岡（こうがん）より五井（ごせい）に侵攻。及び、平涼（へいりょう）に住まう胡族ら七千世帯あまりを劫略、後続に管理させ、依力川（いりきせん）に陣取った。

勃勃與姚興將張佛生戰于青石原，又敗之，俘斬五千七百人。興遣將齊難率眾二萬來伐，勃勃退如河曲。難以去勃勃既遠，縱兵掠野，勃勃潛軍覆之，俘獲七千餘人，收其戎馬兵杖。難引軍而退，勃勃復追擊於木城，拔之，擒難，俘其將士萬有三千，戎馬萬匹。嶺北夷夏降附者數萬計，勃勃於是拜置守宰以撫之。勃勃又率騎二萬入高岡，及于五井，掠平涼雜胡七千餘戶以配後軍，進屯依力川。

（晋書130-5_肆虐）

これ、戦場は全部オルドスなんですかね？　「戎馬兵杖」って表現を読む感じだと山あいの地形に重装騎兵ぶっこんだように読めるけど、まさかなぁ。

とにもかくにも、赫連勃勃がガンガンに後秦軍を揺さぶった上で破りまくっているのを感じます。このあたりを読んでると、赫連勃勃が自分に適した場で縦横無尽に戦い、姚興は自滅しに行かせてるように読めるんだよなあ。そんなはずねーとは思いたいですが、さて。