第56話 海上ルート ①

[ ユリリンside]


妾も 船旅は初めてなのじゃ

お兄ちゃんアレス も エリスちゃん も ワクワクしているのじゃ !

…………あくまで 船が出航するまでの話だったのじゃ


海風に当たりぱなっしは 身体に良く無いと 葵に言われ 三等船室で 他の客と 一緒にいるのじゃ


「 ユリリンちゃん、 本当に良いの ? 一等船室(個室)や特等船室( スイートルーム )も 取れるんでしょう 」


ユリリン

「 良いのじゃ ♬ せっかくの船旅なのに 個室にこもって居ては 勿体ないのじゃ 」


エリス

「 そうね。 せっかくの旅ですもの い・ろ・い・ろ・と見て廻りたいわ 」



アレス

「…………………………気持ち悪い………オェ………ハキソウだ 」


顔色が悪い お兄ちゃんアレスを 王子が 抱えて走りだしたのじゃ



王子

「 少しだけ我慢がまんしてくれよ 、 直ぐに トイレに連れて行ってやるからな ! 」


あっという間に 船室から出て行ったのじゃ


「 ユリリンちゃん や エリスちゃんは 大丈夫なの ? 」


見た目は (恭華ほど では無いけど )気が強そうなのに 優しい娘なのじゃ


ユリリン

「 妾は 大丈夫じゃ ! 例え、嵐でも 耐えられると思うのじゃ 」


エリス

「 私も 大丈夫よ。 たまに、お兄様アレス戦車に乗せて貰った事があるからね。」


「 ちよっと 心配だから アレス君の様子を見て来るから ここで猫達と お留守番していてね。

バジル、タイム、アン、ダイアナ、 ユリリンちゃん や エリスちゃんを見ていてね。直ぐに戻るから ! 」


そう言って 王子残念勇者の後を追い掛けて行ったのじゃ

微笑ましのう



エリス

お兄様アレス、最近は鍛練をサボっているから 船酔いなんてするのよ ! 」


ユリリン

「 今のオリュンポスは 平和だから仕方がないのじゃ 」


エリス

「 それにしてもたるみすぎよ ! 」



────妹が 兄に厳しいのは、神も人間も同じなのでしょうね─────


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