第10話目指すものは………

その後 私達は これからの行動に 付いて話しあった


いつになったら 帰れるか解らない以上 あまりフラフラせずに 魔王の国に 向かった方がよいだろう


この国としては 魔王を倒して欲しいのだから 頃合いを 見て 魔王の国に出発することにした


宿屋の女将に お薦めの武器屋を聞いて その場所にむかった





錆びた 剣やナイフを見て 飽きれ半分 怒り半分で武器屋の親父さんが言った。


「なんだー ! こんな物を 王が渡してきたのかー !

これは サビを落とすより 買い換えた方が いいだろう」



しかし 私達の所持金では 到底足りない(表むき)

ので もう少し クエストをこなして 貯めることにした












「それで また『薬草の採取』と 『トツゲキウサギの討伐』を受けたわけよ 」


まあ 安全策は大事だよな 俺様独りで 三人は守りきれるか 解らないしな

せめて 武器や防具を そろえるまでは 無理は禁物だな



俺様が 囮になり 体当たり等で 気絶したウサギ達を葵たちが 止めをさした


『ジパングの女』は 頼もしいな 血を見るのに 少しも恐れない。むしろ 俺様の方が 血を見るのが 恐い





「しっ 静かに ! 森の奥から集団でせまる物がある

…………たぶんヒト型……………ゴブリンの集団よ皆 戦闘態勢を とって !」


いつも冷静な 薊が少し焦ったように声を出した



ゴブリンらしき集団が出で来たとき 俺様は前に 飛び出していた


「 俺様が 壁 と 囮になる ! 葵、茜、薊、は弱ったゴブリンを 頼む ! 」

そう 叫んでいた


1、2、3…………8体か 俺様が 体当たりして 削るしかないな


そう 思っていたら 葵たちが 前に飛び出した


「 ジパングの女を なめないでよね !か弱い男の子を盾 にするほど 落ちぶれてはいないわよ !」


葵が そう言いながら 錆びた剣で ゴブリンを 殴っていた


「 そうだよ 王子 私達を大切に思ってくれるのは嬉しけど 少しは 頼りにしてね」


茜が 錆びたナイフを 二刀流にして ゴブリン達の急所を確実に刺していく


「 今のは 高得点 葵の 好感度が あがった !」


薊が おかしなことを 言いながら ゴブリン達に飛び蹴り 回し蹴り かかと落とし 後ろ回し蹴りなど 足技を中心に蹂躙していた




ゴブリンたちは 全滅した





そうだった 女子達は『ジパングの女』だと言う事を スッカリ忘れていた


村娘だから 残念とは言え勇者だから 護らねばと思っていたが ジパングの女達の中でも『名 持ち』の 葵、茜、薊は さらに強いのだ



つい忘れガチだけど ジパングは 『肉食女子 と草食男子』の世界だ



ましてや 『大大阪』『京都』『兵庫』『滋賀』『奈良』『和歌山』を ファミリーネームに持つ『名 持ち』と いわれる 一族は 更に強い力を持つんだ

女は『オーラ』という 肉体強化系の力を

男は『魔力』 という 魔法使いの力を




葵たちが 討伐証明として ゴブリン達の右耳を切り取っていた時 またしても モンスターが近づいてきた




「 ゴブリンの 血をかぎつけたのね 皆 作業を中止して 戦闘態勢を とって ! 」


葵が 指揮をしながら身構えたとき それは現れた。




「 鑑定…………ホワイトウルフ そこそこ強い」

薊が 冷静に話している




「 わー モフモフだー 」

茜が また変な事を言っている








★ホワイトウルフAがあらわれた

ホワイトウルフBがあらわれた

ホワイトウルフCがあらわれた

ホワイトウルフDがあらわれた

ホワイトウルフEがあらわれた







ホワイトウルフは 逃げ出した




ホワイトウルフCは転けてしまった

ホワイトウルフCは逃げられない



ホワイトウルフCは腹を見せ 降参した





ホワイトウルフCは 仲間になりたそうにこちらをみている






「 葵 飼ってい~い 私達の ペットにしようよー 」

茜の モフモフ好きが また始まった



しかたがないな~


「 ちゃんと 面倒を みるのよ」

私は やれやれと言う感じで 返事をした



「 じゃあ 名前は 『 パトラッ………


「「「 だめー ! 」」」


それ以上は 危険だ


「 別の名前に しなさい ! 」

私は あわてて 言った



「 ぶー なら名前は『タマ』にする これなら いいでしょう 」


「 もう それで いいわよ ちゃんと面倒をみるのよ」

私がいったら



「 うん ! ありがとう 葵」

と 嬉しそうに 言った







ホワイトウルフCが仲間になった !



『タマ』は複雑な顔を していた

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