第8話 茨城 春香 ①

きょうちゃん が 元気 に なって 良かった。



だけど………



今 家の リビング の ソファー に きょうちゃん が 座っている。



それはいいんだけど



きょうちゃん の 右側 に さくらちゃん


きょうちゃん の 左側 に まゆみちゃん



「 むうぅ 」


わたしの となりで いもうとの とうか が

すねている。


しょうじき わたしも おなじ きもちだ。



さくらちゃんが 『 おにいちゃん おにいちゃん 』と いいながら あまえている。



「 わたしの おにいちゃんなのにー! 」


とうか が となりで おこっている。


そうだ ! それに きょうちゃんは わたしの おとうと でもある。



でも きょうちゃん の ことを しんぱい していた ふたりに ちゅうい することが できない。




だけど だけど ふたりとも あまえすぎじゃないかなぁ。



そうしたら さくらちゃん に つられたのか まゆみちゃんまでが



「 きょうちゃん きょうちゃん こっちも みて 」



なっ たしか きのうまで 『 きょうすけくん 』 と よんでいたのに !



『 きょうちゃん 』 と よんで いいのは

おねえちゃん である わたしだけなのに !



わたしが ふきげんに なったのに きがついたのか とうか が


「 おねえちゃん どうしたの ?」


と きいてきた。おもわず わらって ごまかしたつもり だったけど ごまかせて いなかった みたいで



「 もしかして まゆみちゃんが 『きょうちゃん 』 と よんでいるのが いやなんでしょ ! 」



とうか は たまに すごく 感 が よくなる。



「 そうだ ! なら 『 おにいちゃん 』のことを 『 おとうとくん 』と よんだら いいよ !」



えっ いきなりなにを いいだすのよ この子は ? だけど とうか は どうするのよ


さくらちゃん が 『 おにいちゃん 』と よんでいたのに ! すると


「 なら わたしは 『 おにいちゃん 』 のことを 『 にいさん 』と よぶから。 」



どこから そういう はっそうが でて くるのだろう ?









まっ いいか ! とにかく おねえちゃんと して 『 おとうとくん 』 を りっぱな

おとこのこ に しないと !!



おとうとくん が おんなのこたち を かなしませないように わたしが がんばらないと !!



さんにんの おんなのこ に かこまれている おとうとくん を みて わたしは こころに ちかった。


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