第14話 狐仙女とスイレン仙女 2

変化が解けた狐仙女は、仙界のスイレン郷に行ってスイレン仙女に会ってきたらしい。その時に、スイレン仙女は、狐仙女を下界にまで飛ばしていると思っていなかったらしく最近、どうして来ないのか?と喧嘩の事を誤りたくて知らせの種を飛ばしとが種も帰ってこないので悩んでいたと打ち明けられていた。


「もう、下界まで飛ばすなんて、ひどくないスイレンちゃん!!しかも、ダンボール箱に変化しちゃって・・・大変だったコン。」

「そうなの?私、コンちゃんを下界にまで飛ばしてたなんて・・・。全く思ってなかったわ~。どうして、そんな所に行っちゃったのかしら?」

「それを聞きに来たのに、じゃあ・・・スイレンちゃんじゃないってことよね?」

「そうよ~。私がするわけないじゃない。いつもの喧嘩ぐらいで。飛ばしてもせいぜい、仙界1丁目の滝つぼよ~。いつも、スイレン郷から掘り出すだけじゃない。それなのに今回は、探してもいないから・・・心配しちゃったわ~。よよよ。」


こんな会話をして狐仙女は、下界に戻ってきた。


「ちょっと待って!」

「なーに?友香っち。」

「さっき、せいぜい滝つぼって言ったよね。」

「うん。言ってた・・・スイレンちゃんが。」


みんなで、やっぱり、仙界1丁目の滝つぼが怪しいという話になったが、そこに行けるわけでもない。それと、ダンボールへの変化が疑問だった。


「話を纏めると・・・まず、狐仙女さんとスイレン仙女さんが、痴話げんかして、いつもの様に掘り出されるはずが・・・多分、滝つぼに飛ばして、下界へ・・・で、ダンボールに変化とそれから?」


三橋くんがノートにマジックで図を描き始めた。


「うん。そのダンボールでコンタクトがここへ届けられて、私が仙界へ行った。」

「それで、友香は、河童さんと子鬼と仙人さんに出会って・・・滝つぼから戻ったんだったな?」

「そうそう!!。」

「それから・・・金ぴか仙人が段ボールのスイレン仙女さんの匂いに気づいた・・・っという感じか?」

「うんうん。あっ!!なんで?スイレン仙女さんの匂い?狐仙女さんの匂いじゃなくて・・・まるで、狐仙女さんの変化を気付かれない様にしてない?これってさ、狐仙女さんが邪魔だったんじゃ・・・。」


全員が顔を見合わせて頷いた後、どんな仮説があるかの話し合いに発展していった。


「じゃあさ、こんなのは?滝つぼは、もともと、下界に通じているわけじゃなかった。だけど、何らかの歪みたいなのがあって、それを下界と繋がる様に仕組んだってのは?」


三橋くんが一つ目の仮設を立てて言うと狐仙女がふんふんと頷いてから答えた。


「そうね~それは、合っているかも・・・。スイレンちゃんと私の仙力が混ざるとちょっとした力ぐらいになるから~、一時的にかもしれないけど・・・その歪を大きくできるかも知れない。コン。」

「そっか!!それを分かった悪い奴がいて~、二人のいつもの喧嘩を利用した?ってこと?になるよね。じゃあ、偶然、滝つぼまで飛んだんじゃなく・・・意図的に滝つぼまで飛ばさなくちゃいけないよね?スイレン仙女さんは、いつも通り掘り出したって言ってるんだから・・・。???どうやったのかな?」

「そうね~。掘り出される瞬間に更に、力を加えればできるわけだけど・・・誰かいたのかしら?あの場に・・・んーーー???いたかしら???。コン」

「じゃあさ、サッカーのヘディングみたいに掘り出されてから飛ばされてる時に加えられたとかは?できんの?仙女さん。」

「んーーーできるかも知れないけど・・・それなら、私が気付くわよ。急な力が加わるんだから。」

「そうだな・・・それもそっか。」

「圭太・・・ヘディングって・・・。」

「なんだよ。掘り出された時に素晴らしいコーナーリングだったかもしれないじゃん。」

「なんだそれーーー。」

「よし、じゃあ、とりあえずその、誰かいた説で行こう。で、次だ。」


この時点で、仙界で力を加えたxと下界で変化させたYがいると思えるよなと三橋くんがさっきの図に書き込んで行く。


「でさ、このxは、Yのこと知っているのか?偶然なのかってとこだよな~。利用されたか共謀したかですごく変わると思うんだよな~。」


コンコンと紙をマジックでたたきながら三橋くんが言うのと同時に周りでみんながうんうんと頷く。


「いやいや・・・うんうんじゃなく・・・なんかご意見ちょうだい。」

「だよね。・・・・・・っと仙界1丁目仙人さんが利用されてる方じゃないのかな?って思った。だって、あの場にいても不思議じゃない感じしない?でも、あの雰囲気で狡猾なのもちょっと想像しにくいじゃん。だから、仲間っていうより、うまく利用された?って。」

「そうだよな~葉っぱ仙人だし・・・。」

「そうよ~あの人いっつもダジャレ考えて生きてんのよ。出来るわけないわよ。コン。」

「そうだそうだ!!いいやつだぞ。」

「そうなじょか~。」

「そうね~お茶飲む姿みてものんびりした方だったわよ~。」

「よし、じゃあ、この件は、葉っぱ仙人呼び出して聞くとしよう!!狐仙女さん、呼び出しお願いします。」

「はいは~い!!わかった。コン。圭太っっち。」


それぞれが、仙界1丁目仙人は、いいやつで良いだろうとされて、次に段ボール変化についての話へと移った。








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