第7話 赤くならない方が無理!

ピピピピ ̄ピピピピ ̄


「ん〜…」


もう朝かぁ…


もう少し…


「あー!!」


やばい、今日は先輩と行くんだった…


ダッシュで階段を降りて顔を洗う。


「ご飯ー!」


「はーい!!」


今何時…!


時計を見ると…


「し、7時~!!??」


やばいやばい…1時間しかない…


「何!?どうしたの!?」


そんなキョロキョロしても何も無いです…


「なんもないよ、、ご飯食べよ。」


「そう?今日はホットドッグ作ったの!あと卵スープ!!!!沢山食べてね!」


急がなきゃ…でもお母さんとの時間は大切にしたいからいつも通り食べる。


「そういえば、バイトはどこにするの?」


「角曲がった所にあるコンビニだよ~」


「そうなのね、ちゃんと明るいとこ通るのよ?近道でも人気のない所はだめ!」


「はいはい、分かってるよ」


もー心配性なんだから~!


そんな感じで食べ終わった頃には


もう7時40分になっていた。


「っ…ご馳走様!準備してくるね!」


「はーい!あの子また連れてきてね!」


あの子…先輩か…


「気が向いたらね!」



歯を磨いてから

着替える。


やばいやばい…


あと10分…


教科書を鞄に入れて…


全部入って…るね!


よし!


もう行かなきゃ…先輩待たせる訳には!


階段を降りて


「いってきまーす!!」


「行ってらっしゃい!気をつけてね!」


「うん!」


そう言ってドアを開ける


開けると同時に走った…


「いっ…」


「あれ、大丈夫?」


せんぱ…もう来てたの…


「大丈夫でず…」


「ははっ!鼻抑えながらそんな事言われたって信じれないよ!」


「ていうか、起きれたんですね。」


「え?あ〜女の子より早く来るのは当たり前でしょ?」


そう言ってにこっと笑う先輩。


「そうなんですか。」



先輩が足を止めて手を伸ばしてくる。


「?」


何を思ったのか先輩が私の頭を撫でる。


「どうしたんですか?」


「いや?触りたくなっただけ。」


そう言ってくくっと笑う先輩はかっこよかった。


「っ…」


こんなの…赤くならない方が無理でしょ…


「あれ〜?照れてる?」


「なっ!そんな訳…ないです…」


「本当かな〜?」


「も、もう!行きますよ!」


「はーい。」


先輩と歩きながら話すのは凄く楽しくて、学校につくのが早く感じた。


今日も会いませんよーに…


この時間帯は一番皆来る時間。


先輩と歩いてたら怖いし少し後ろに…


少し左にずれて一歩後ろを歩く。


「先輩…」


先輩に聞こえる声で言ったから先輩は気づいてるはずなのに返事をしてくれない。


「叶愛先輩…」


「ん?」


そう言うと先輩は振り返る。


「昇降口から別で行きましょう…」


「えーなんで?」


「私急いで教室に行きたいので…」


「ふーん…分かった。帰り会いに行くね」

少し微笑んでそう言う先輩。


やっぱりこんなの赤くならない方が無理!


他の人に見られないように下を向いて歩く。


そうしている間にもう昇降口で


あっそうだ…


先輩にバイトの事言っとかないとかな。


靴を履き替えて教室に向かう。



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優しすぎます先輩。 おもち @nanase112

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