第3話 惚れてないから!
「知りたい、です。」
「それはね、、秘密っ!」
ははっと笑って私をからかってくる先輩。
「…」
むっとした表情で黙っていると
「あれ?拗ねちゃった?」
「拗ねてないです。」
もう4階についた。はやっ…
理科室だっけ、と呟いて理科室まで足を進める先輩。
男の人って凄いなぁ。あんな重いものも持てるんだ…
理科室に入って机の上に教科書をおいてくれた。
「本当にありがとうございます、」
頭を下げてそう言うと
「いーのいーの!女の子を助けるのは当然だからさっ!」
「先輩って…」
「叶愛」
「?…せんぱ」
「叶愛だよ?」
…何がなんでも叶愛って呼ばせる気だ…
「叶愛先輩、、」
「それでいい」
満足したような顔でそう言う先輩が可愛く見えた。
「叶愛先輩はモテるんですか?」
歩いていた足を止めて先輩が言う。
「なになに、惚れちゃった?」
クスッと笑ってそう言うからムキになって
「なわけないでしょ!私もう恋はしないって決めたんですから!」
「へ〜?」
そう言ってまた歩きだして色んな話をして
私の教室まで送ってくれた先輩。
「教室まで送らせちゃって…ごめんなさい」
「?俺が好きでやった事だから。」
気にしないで?とふわっと笑う。
不覚にもドキッとしてしまった。
顔が熱い。
「準備しといてね。俺も教室行って鞄取ってくるから。」
そう言って走ってどこかへ行ってしまった。
「バレなくて良かった…」
鞄を持って先輩を待つ。
「優奈ちゃん早い!ごめん遅くなっちゃって…行こっか。」
「全然待ってませんよ。行きますか」
ふふっと笑ってみせると
先輩が目を見開いたまま止まっている
「?大丈夫ですか、?」
「あ〜ごめんごめん。行こ」
「はい。」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます