第三話 とりま、制裁。上
はぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ…
何故に…何故に…
東京で拳銃が来るんだよぉ!!!!!!
『な?言ったであろう?血の気が多いと、な♪』
「多すぎですよ…どこぞの戦闘民族じゃないんですから…皆視えてたら警察沙汰ですよ…」
正直クソめんどくさい。
なんで登校中にこんな思念大きいやつ見つけちゃうんだよ!!!!
ま。午後登校なんですけどね!
『生るほどのぉ…これが『しゅじんこうほせい』というやつなのじゃな?』
「ま〜たいつの間にそんな言葉を…っていうかそれもなろうですか?」
『とーても参考になったわい!』
…一体いつになったらこのじーさんの知識欲を満たせるんだろうか…
正直、頭の中探られんのは結構嫌なんですよ?電子機器全般勝手に見られるし。
パァンッッッ!
…おっと。こりゃまずいな。
確実にヤったな。現行犯。
さて、そうとなっちゃもうイケイケドンドンでやるだけなんだが…
私は今、渋谷スクランブル交差点のど真ん中。ちょうど、気づいた時がそこだったから。周りには人が行き交い、実に走りにくい。駆けつけるには、人を押しのけそこのけお馬が通るスタイルで行かなきゃいけない。
あれがいる場所は…走って五秒くらいかな?って、あの噂の金ピカ女優さんがいるとこじゃん。人混みが確実に予想される。そうなると、荒れ狂う人の波をかき分けかき分けるという、時間のかかることをしなければならない。
その間に、被害が拡大する恐れがある。
『ほれほれ、はよう変わらんかい。そんなこと考えんでも、ひとっ飛びじゃろ?』
…いや、変わったら目立つでしょうがよ。やだよ。
『めんどくさいやつじゃのう…人が殺られておるというのに…』
「あんたに言われたかないよ。」
『お主もかなりイカれてきておるな…』
「黙ってていただけます?」
『…血の気が多くなったのぅ…』
…全く…馬鹿なこと話してないでさっさと行かなきゃなのに…
ズォン…!!!!
『…。どうやら…格が上がってしもたようじゃの…』
…こりゃほんとにやばい。ロケランはちょっと洒落にならん。
外ならまだしも…いや、まだしもってことはないが…街中ブッパはやめていただきたいとこである。『ほれ!お前さんがすぐ行かんから…』あんたは黙っとれ!
…その方角でこころなしか人が群がり始めているような気がする。なんか知らないけど騒ぎが広まっているみたいだ。タダでさえ人多いのに…
全く…変なとこで野次馬根性出して…自分も危ないってことわかんないのかなぁ…?
『目立つ、目立たない以前の問題になってしもたな…して、どうする?』
じーさんも、ちょっとマジモードだ。仕方ない。もうちょい前から気づいておけばよかった私の落ち度もあるし。
…ちょっと待て?気づかなかった?
『ほれい!呆けておる場合か!?』
おっと。今の最優先事項は、さっさとお掃除を済ませることだった。
さて…問題の行き方だが…しゃあない。
「強行突破で」
『承知じゃ』
―――accept―――
突如、私の足元から黒い霧が現れる。
その霧は私を包みこみ、だんだんと私を纏う装備に変わっていく。
所々、色が変わりながらも形作られていく。
その服は…巫女服…なんだろう…多分。本職が巫女の人だったら絶対認めないと思うから。確定して言えない。
下に来ている掛衿や襦袢、草履や足袋なんかは普通の巫女服と変わりはないのだが…
純白であるはずの、上に着る白衣。鮮やかな緋色であるはずの緋袴。
それらがすべて、漆黒の色を冠しているのだ。その袖には、蓮の花柄が。
後帯で作るリボンも、赤ではなく、白。おかげで色のコントラストの主張が激しい。
所々、赤い紐や、ちょっとしたかわいい柄がちらほら。チャームポイントってやつ…なのかな?
私の長く黒い髪は、一つにまとめられてポニーテールに。
その髪の付け根につけられている小さな花型のリボンだけ何故か蒼。
腰に差さっているのは、紅い柄をした、刀身が1mを超えるくらいくらい長い日本刀(日本刀というべきなのだろうか…この長さ…ネットで調べてみたけど…曖昧で分かんなかった…)。
うん。纏えたね。
私の…スタイリッシュな…ボーイッシュな…体にとても良く似合っている。
一回鏡で見たことがあるが、マジで、誰?って思うくらい、可愛く仕上がっていた。
そこんじょそこらのコスプレイヤーに劣らない仕上がりである。
…コスプレとは、わけが違う「戦闘服」だけどね。
『うむ。それだけは儂も認めざるを得ぬ。』
ふふん。いっつも毒舌なじーさんもうめき声を上げている。それほど私がかわいいってことだな!
『まぁ、それほど魅力的ならば、人の目も自然に集まるというものじゃなぁ?』
あ。
カシャッ。
「やべ」
退散!!私の美貌に見とれてみんな立ち止まってる!人の流れが断ち切られてるから一気に行くっ!!!!!
「いっせーのーでっ!!!!!!!!」
ズドゴォンッ!!!
思いっきり足を踏み込んで急激加速。これなら、人の目には見えない…多分。
っていうか、思いっきりコンクリートが割れた音がした気がする。仕方ない!正当防衛(?)ってやつだ!
って、声聞かれちゃってる…多分動画撮ってる人もいるだろうなぁ…
だ、大丈夫!めっちゃ小さい声だったし、機械越しで聴く声は生の声とぜんぜん違う声になるって聞いたことある!
って、脳内反省しているともう現場だったりする。思ったより道が出来てたな…直線的な道のりってのもあったが、交差点は人が多かったからな…これも私の美貌の…
『ただこんな平日昼間に交差点の真ん中で巫女服のコスプレしてる痛い女子に目が行っただけではないか?』
(…隠密)
周りを見てから、急いで自分の気配を薄くする。これ以上姿を見られたくない。
そのまま現場へ急行。といっても、床を壊さないように。私の隠密はでかい音を出さない限り、あるいは触れない限り、誰かに見つかることはそうない。
一人か二人くらい例外はいるけどね。
ん?商店街の入口辺りから人だかりが見えるが…
スマホで何撮ってんだろう…ってうわ。アウトスタグラム(outstagram、略してアウスタ。皆知ってるコミュニティーサイトだ。私もやってたりする。)で芸能人のゴシップ乗せる感じの奴らだ。クズでしかないな。うん。論外。アイツ等はいないものだと思おう。巻き込まれても知らん。イッツ自己責任!
無視してなるべく急ぎ足で。
「見えた…!」
むせ返るような血の匂い。
そこにいたのは一人と一人だったものと、一匹。
一番、一匹の近くにいるのは…物凄く可愛い子。スタイルも抜群。ボンキュッボン。のうさつぼでぃ。うらやm…コホン。きっと、pipitterで噂の女優さんではなかろうか。
どうやら、その隣の首チョンパされた死体に呆けて…あ、覚醒してるわ。目線がしっかりしてる…でも、精神崩壊寸前だね…マジ死体見ちゃったからね、仕方ないね。
?…って…見えてね?あれ。明らかに見えてね?目線死体じゃないよね?アレ見て怖がってるよね?
『ほ〜う…珍しいこともあるもんじゃのぅ…』
うん。確かに珍しい。ま、でも、見えてたって別にどうってことない。私が視えてなければ。
んで。一匹。
『今度は爬虫類か…』
背中にロケランと。
(思念解析)
《どうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうしてどうして…
どうしてあの子は可愛いの?どうして私は可愛くないの?どうしてあの子はちやほやされるの?どうして私は忌み嫌われるの?どうしてあの子は痛くないの?どうして私は痛いの?どうしてあの子は動けるの?どうして私は動けないの?
どうして…
あの子は幸せなの??????????????????????????????
どうして…
私は苦しいの????????????????????????????????
巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
壊して…やる…》
…
『…これは…東京大空襲の者か…』
…強い思念。なんだか久しぶりの感覚。都会に来ると、より思念が大きいような気もする…ちょっと…ほんの少しだけ…怖かった…かな。
うん、まだ大丈夫…
(思念解析終…)
《せめて…》
「…?」
『ぬ…?これは…彼奴ではない…?』
《せめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめてせめ…》
『ぬおっ!!?』
(終了ッ!!!!!)
ブツンッ!
…………
「ぷはぁっ!!」
ハァッ…ハァッ…ハァッ…
『こりゃまた…とんでもないのが…来たのぉ…ふいー…』
「同感…」
ちょっとあれは、本気でヤバい。あの子は…いつなってもおかしくない。
目の届くところにおいておかないと…
とはいっても、全ては早くあの子をやらなきゃ始まらない。
データも取れたし、何なら収穫(?)も出来た。後はお掃除のみ。
「とにかく…さっさと祓うか。」
地を軽く蹴って…接近。またたく間に目標…あの爬虫類の目の前に視点が切り替わる。
…瞬間、物理でぶん殴る!!!
《うぎょがァァァァァァっぁァァァあっァっっぁぁ!!!!!!!》
うおっふ…気味の悪い声が聞こえるよ…
いやー…しかし…自分も人外になったもんだなぁ…こんな巨体を素手でぶっ飛ばせるなんて…
お?あの子がポケーっとしてるな。また放心してるのか…もしくは急に目の前の怪物がぶっ飛んだから驚いてるのか…ま、ここでうずくまっていられるのもちょっと邪魔だから、とっとと逃げていただきたい。
「そんなにあるんだったらもっと生きれば?」
とりあえず、そんな声を掛けておいた。ヒーローからのサービスだ。
「チョッパヤでにげな?」
決め台詞もはいといた。
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どうもです。COOLKIDです。
唐突ですけど、ゲームってやったりしてますか?
僕はめっちゃしてます。三度の飯よりゲームが好き(ガチ)です。
ゲームやりすぎて、一日飲まず食わずだったことが少々。
次の日に体調崩すっていうルーティーンしてました。ルーティーンとは。
皆さんはどうですかね?
フォロー、コメント、★、いいね等、色々諸々よろしくお願いします。
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