第246話 人面草

夜になり食事をしていて、ある事に気がつく。


「執事さん、例の2人をお昼頃から見かけてないのですが何か心当たりはありませんか?」


今だに執事さんが怖いので敬語になるヤマトであった。


「はて、何処ぞに逃げたのではありませんかねぇ‥。」


プイッとそっぽを向く執事さん。


背後からは怒りのオーラが出ているのがわかる。

これは‥触れてはいけない話題だったようだ。


その後、あの2人の話をやめるのであった。


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奴隷契約しているので逃げられる訳ないのにと思いつつ、屋敷の中を探すが2人を見つけきれなかった。


本当に逃げたのかと思い始めた矢先、魔王さんが近づいてきて一言告げる。


「庭を見てきてくれ‥。」


どうして?と聞こうとしたが、魔王さんはすぐに立ち去ってしまう。


言われたとおり庭を探しに向かう。


外は暗いので懐中電灯のような魔道具を使って歩く。


すると足元から話し声が聞こえだす。


「シオンのせいだからね!」

「ごめん。」

「もう知らない!

 あ〜身動き出来ないよ。

 誰か助けて!」


もう嫌な予感しかしないけど、恐る恐る光をその話し声がした場所にあてると‥。


地面から首から上を出したシオンとリズを発見する。


顔には泥が塗られ、髪には木の枝や葉っぱが差し込まれていたのである。


「キモ!」


思わず本音を叫んでしまうのであった。

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