第245話 執事の受難4

「はぁはぁはぁ‥。」


執事は珍しく息を切らしていた。


まさか魔王に足止めされるとは‥。


必ずこの借りを返すことを誓うのであった。


そんな事より、あの2人が心配だ。


否、あの2人ではなく庭が心配だ!


あの後、何度も爆発音がしていたからだ‥。


そして庭に辿り着いた執事が見たものは‥。


庭のあちらこちらに大きな穴が開いているのであった。


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執事がその場に崩れ落ちる。


大切に育てた花壇の花も被害にあっていたからである。


そんな失意の執事に近づくものがいた。


シオンとリズだ!


「あっ、草取り終わったよ。

 チマチマするのが面倒だっから魔法でぶっ飛ばしたよ。

 ちょっと土がなくなったけどな。

 まっ、許してよ。」


シオンがヘラヘラと笑う。


「ごめんなさい。

 私は止めたけど、シオンがバンバン魔法使うから‥。」


リズが深々と頭を下げる。


「そろそろお腹すいたから食事にしてくれ。」


シオンが執事の肩に手を置いて頼み込んだ瞬間、ブチッと何かがキレる音が響き渡るのであった。

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