第243話 執事の受難2

シオンを締めあげながら、相棒であるリズを様子を見て驚愕する。


一見、普通に床を吹き上げている見えていたがよく見ると力任せに擦ったのか、床は傷だらけであった。


「まさか、フローリングの木材を削るとは‥。

 擦るにしても限度があるだろうに。」


執事は変わり果てた室内を見てため息を漏らす。


一瞬殺意が浮かぶが、なんとか思いとどまる。


必死に擦るリズに近づくとシオンを掴んでいる反対の手で、リズの頭を鷲掴みにする。


突然、頭を鷲掴みにして悲鳴をあげるが空中に持ちあげられていたので抵抗出来なかった。


執事はシオンとリズを鷲掴みにした状態で外に連れ出す。


最初は執事が大切にしている花壇に向かいかけたが、嫌な予感がするので草がぼうぼうの外れに連れて行く。


その後、2人を乱暴に降ろすと口を開く。


「室内は結構なので、ここの草を刈って下さい。

 間違っても向こうの花壇には近づかないように!

 フリじゃないですよ。

 絶対に近づかないように!!」


執事は力説すると屋敷に戻るのであった。

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