第242話 執事の受難1
まさか本当にメイドになるとは‥。
執事は珍しく落ち込んでいた。
「ゴミを吹き飛ばせばいいのだろう?
まかせろ!
この元エリート宮廷魔道士にお任せよ!」
どうせ吹き飛ばすなら自らどっかに行って下さい。
「掃除には自信がないのですが‥。」
「には」って、他は大丈夫なのか?
張り切る2人の背中を見ながら不安な気持ちになる執事。
「吹き荒れろ暴風!
ゴミ如き、吹き飛ばせば!」
シオンは呪文を唱えるとゴミを窓から外に吹き飛ばす。
「どうだ!
このエリート宮廷魔道士にかかればゴミなど容易い!」
ドヤ顔で立ち尽くすシオンの頭を執事が鷲掴みにする。
「痛い!痛い!痛い!」
執事がシオンの頭を絞めあげる。
「な、何が問題だ!
綺麗になったではないか!」
シオンが涙目になりながら釈明するが‥。
「嫌だね綺麗になった?
たしかに綺麗になりましたよ。
ゴミは残っていません。」
執事の声は静かであった。
「だったら‥痛い!痛い!痛い!」
執事が鷲掴みの手に力を入れる。
「家具ごと吹き飛ばすとは‥。
ついでに窓ガラスも一緒に飛んで行きましたよ。」
「か、家具を残せとは言ってないではないか!」
この期に及んでシオンが反論するのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます