第228話 余波3

シオンside ******


さぁ、苦しむがよい!


私のオリジナル魔法!


『セーローガン』


呪文は確実に女上司にヒットする。


まだだ!!

もっと苦しめ!!


『セーローガン』

『セーローガン』

『セーローガン』


クックックッ‥。


これで三日三晩は下痢でトイレから出られなくなるはず。


私はニヤリと笑うとこの場を後にする。


のちに女上司が下痢で苦しむ事になるが、すぐに原因は調査されてすぐに犯人は特定されてしまうのであった。


その後、女上司の反撃にシオンが苦しむのは別の話‥。



天界side ******


天界で下界を監視する者達は混乱していた。


部下の叫び声が響く。


「魔族領で異常な魔力を検知しました!」


上司は半信半疑であった。


「そんなはずないだろ?

 どうせ魔王あたりが暴れているだけだろ?

 大袈裟な‥。」


魔王がたまに暴れる事はあったので楽観視していた。


「いえ、それはありえないです!」


部下はその考えをキッパリ否定する。


ここ数百年、下界では戦が繰り返されてきたがさほど慌てるような事はなかった。


だから楽な監視の仕事を選んだのだ。


そんな日常を壊されそうになって上司はイラッときていた。


「何を根拠にありえないのだ?

 返答次第では降格させるぞ!!」


上司の怒号がとぶ。


部下は多少ビビったが、職務に忠実な男だったので事実を淡々と述べるのであった。


「何かの爆発が起こったようです。

 魔力量は‥。」


ここで部下の言葉がとまる。


「ん?

 聞こえないぞ!

 魔力量はいくらだ!!」


不機嫌そうな上司の声が部下に圧をかける。


「そ、測定不能です。」


部下の言葉に静まりかえるのであった。

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