第210話 思案

まぁ、私の性癖は別にして‥。


問題なのは大岩が壊れた事をどう誤魔化すかだ。


下手な偽装がしてあったし‥それに乗っかるのはプライドが許さないが‥背に腹はかえられないし‥リズの命もかかってるし‥。


モンスターのせいにするか‥雨風のせいにするか‥落雷でもいいかも‥


さぁ、どうしたものか‥。


ん?

真剣に悩んでいるとベッドから耳を疑いたくなるような音が聞こえだす。


こ、コイツ!

まさか!?

人が頭を悩ませているのに寝やがったな!!

イビキなんてかきやがって!!


叩き起こそうとベッドに近づくと何やら喚いている。


「シオンに手を出さないで‥

 私が代わりになるから‥

 シオンには未来があるから‥」


リズに夢の中まで心配されるとは‥


殴ろうと振り上げた拳を納め、リズの頭を撫でてあげるのであった。

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