第208話 強者の集い2
「天界‥‥
厄介な相手だ。」
魔王が何かを思い出したのか表情をくもらせる。
「自称正義の守護者‥
災の元。
混乱の象徴。
神の使い。」
執事が天界についてのイメージを口にする。
「人間の味方して、めんどくさい!」
獣王が珍しく悪態をつく。
獣王も天界について良いイメージはないようだ。
「封印の大岩‥
あれがなければ人間に勝利したものを‥
忌々しい」
魔王が拳を握りしめて、悔しそうな顔をする。
皆も同じ思いなのか各々険しい顔になっていた。
「もしヤマトが海底の岩を破壊したら‥
天界の守護者が出張ってくるだろう。
仮に勝利すれば、ヤマトは間違いなく天界にマークされるダロウな‥。」
魔王がヤマト本人が聞いたらゾッとする話をする。
「ヤマト可哀想‥。」
冥王がヤマトを心配する。
「勝利したら‥
それはもう滑稽ですな。」
執事が意地の悪い顔で笑い出す。
「大岩を破壊してくれれば、海の民はヤマトの傘下に入りお守りします。」
海王が力強く宣言する。
「もちろん獣人も守る!」
獣王が拳を突き上げて宣言する。
「同じく冥府の民も‥。」
声は小さいが気持ちのこもった声で冥王も宣言する。
「言わずもがな魔王配下も加わる。
ん?
これだけ集まれば世界征服も可能じゃな。
ヤマトを王にして、目指してみるか‥。」
魔王の笑えない冗談が炸裂する。
この時、1人を除いてこの話を本気にしていなかった。
「それも一興ですなぁ‥。
フフフフ。」
執事が誰にも聞こえない声で笑っていたのであった。
・
・
・
「クシュン!」
思わずクシャミが出てしまう。
「大丈夫?」
モニカが心配してくれる。
「う〜ん、一瞬寒気がしただけ。
誰かが噂してるかもね。」
横で何回戦も終えてグッタリするネロが口を開く。
「魔王様達が何か悪巧みでもしてるかもですね。」
ネロがニヤリと笑う。
「まさかぁ‥。
クシュン!」
え?
まさか当たってるの??
思わず疑ってしまう。
「寒いならもっともっと暖まりましょう!
ほら!
もっとしっかり!!」
俺の上で激しく腰をふるモニカがさらに求めてくる‥。
いや、もうずっと汗出っ放しだよ。
止めることも出来ずに朝まで搾り取られるのであった。
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