第174話 どこが?

ウミが顔を赤くしているとモンスターがまた攻撃を仕掛けてくる。


今度は傷のせいで動く事が出来ない。

何とかしようとするがいい策が思いつかない。

迷っているとモンスターが突進してくる。


直撃する!と一瞬目を閉じたが何秒経っても何も起こらなかった。


恐る恐る目を開けると海が片手でモンスターの突進を止めているのであった。


そんな小さな身体でしかも片手で止めるの!


思わず見惚れてしまった。


しかも掴んだ手からミシミシとモンスターを握る音が聞こえてくる。


グシャ!

音とともにモンスターの頭が握りつぶされていた。


ウミの手には返り血が滴り落ちている。


よく見るとウミの口が少し笑っていた。


コワ!


俺が怖がっているとウミが突然抱きついてくる。


!?


困惑しているとウミが口を開く。


「怖かった‥。」


え?

ここにきて、か弱いアピール?

どこが?


怖がったフリをするウミに本気で怖がるのであった。

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