第106話 さぁ、やろう

「どういうここですか!!」


私は執事に問いただす。


「まさかこんなに早く動くとは‥。さすがは獣王。」


執事が感心した様子を見せる。


「何が『さすが』ですか!そもそも約束が違う!何で邪魔が入るのですか!!」


ついにはキレてしまった。


「これは心外ですね。

 私はヤマト様のお嫁さんの邪魔はさせないと言いましたよ。なんで獣王の邪魔は入ってないかと‥。」


くっ、たしかにコイツそんな言い方してた‥。

悔しい‥。

しかも何かドヤ顔なのがさらにムカつく。


「まぁ、殺されることはないしょう。

 たぶん‥。」


たぶんなの??


「本当に?」


心配なって聞き返してしまう。


「きっと‥。」


きっとなの???


私は獣王が消えて行った場所をずっと見つめるのであった。



*******************

獣王side


あぶねー、まさかあの執事がいるとは思わなかったよ。

全く気配がしてなかった‥。

マジあいつハンパねぇ。


俺は冷や汗をかきながら魔王達の旦那の奪取に成功する。


その後、魔王の旦那の実力をみる為、ひらけた場所に降り立つ。


魔王の旦那も何かを感じたのか、俺と距離を取り出し、顔にマスクをつけた。


えっ、何あのマスク!

カッコいい!!

ヤバイ、ちょっと惚れちゃったかも‥。


まぁまぁ、男は見た目じゃなくて中身だから。


俺は自分に言い聞かせると魔王の旦那に叫ぶ。


「さぁ、やろう。

 お前の実力を見せてみろ!」


俺は魔王の旦那に向かって構えをとるのであった。

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