第96話 我慢

 興奮するモニカにカエル討伐の依頼を受けてからの詳しい話を説明する。

もちろん冥王の事も隠さず、全てをモニカに聞かせる。


最初は心配そうな顔だったモニカは話を聞いていくとだんだと険しい表情に変わっていった。


「話は分かりました。詳細は分かりませんが、冥王さんとの鎖はそう簡単には切れそうにないのでヤマトさんと一緒にいるしかなさそうですね‥。」


顔は笑っているが目は笑ってなかった。

こわ!


「とにかく、皆んなヤマトさんの妻なので仲良くしましょう!私はモニカ。冥王さん、宜しく!」


モニカが冥王に手を差し出す。


うーん、モニカって普通の人間だよね?

冥王と普通に喋ってるよね?


冥王は差し出された手を握ってニヤリと笑って応える。


「レーナでいい‥。宜しく、モニカ。」


握手をしている二人の笑顔がぎこちないのは気のせいだよね?


その後、魔王様も自己紹介するのだがこちらはいろいろ問題があった。


「アリサだ。」

「ネロです。」


えっ、終わり??

最初から握手するつもりはないので手を差し出す事はなかった。


皆んなの笑顔がぎこちなかったが何とか超簡素な自己紹介が無事に終わった。

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