第91話 どっち?

「魔王という妻がありながら冥王様を娶るとは!!どういうつもりですか!!」


冥王の側近に怒られるのであった。


「クックックッ。」


俺が怒られるのを見て、また笑う執事さん。


「まぁ、こうなってしまったのなら仕方がないですよ。」


ネロさんがフォローにまわってくれる。


魔王様と冥王は、ずっと無言でいた。


すると側近の一人が腰の剣に手をかけて俺を睨みつけてくる。


「こうなっては仕方がない。コヤツを殺して全てを無かったことにするしかない‥。」


側近は物騒な事を言って斬りかかろうとすると冥王が口を開く。


「誰を殺すって?」


あまりの迫力に側近の冷や汗が止まらない。


他の側近も動こうとするが今度は魔王様がそれを許さない。


「それ以上動くと全員殺すぞ。」


執事さん、ネロさん、魔王様が殺気を飛ばすと側近達も動きを止める。


「では、どうされるのですかな?魔王と冥王様のどちらを選ぶのですか?」


側近の一人が俺に問いかけてくる。


「あの‥。一応私も妻の一人ですが‥。」


ネロさんが恥ずかしそうに言葉を挟むが皆んな無視することにした。

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