第56話 ギルド長の憂鬱4
受付嬢に言ってヤマトをギルド長室に呼び出す。
目の前には問題児のヤマトと、その妻であるアリサの二人が2人掛けのソフィアに座ってイチャイチャしていた。
とりあえず怒るのは我慢する。
「忙しいところ、呼び出して悪かったな。」
目上であるギルド長が軽く謝罪する。
「全然問題ないです。」
「ヤマトが行くから着いてきたが、ワレを呼び出すとはいい度胸だな。」
ふた通りの回答に困惑するギルド長であったが、そこは鋼の精神で我慢するギルド長。
「来てもらったのは他でもない、ヤマトが持ち込んだいっかくうさぎの死体があまりに綺麗だったので、今後の参考にしたいと思い呼び出した訳だ。」
ギルド長にしてはかなり下手に出ている感じだった。
ヤマトが喋ろうとすると隣のアリサがヤマトの口を塞いだのであった。
手ではなくキスで‥。
困惑する男ども。
口を離したアリサが蕩けた表情で口を開き出す。
「お主もまだまだじゃの。冒険者が相手に手の内を明かせるとでも?」
唇を舐めながらまるで相手にしない様子で答えるアリサ。
痛い所を突かれて眉間に皺がよるギルド長であった。
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