第38話 真面目な話
レベルも上がった事なので、執事さんと真面目な話をしようと思う。
牢獄を後にして、執事さんと二人っきりで話せる応接室に来ていた。
「それで話とは?」
執事さんがまるで俺が何を話そうとしているのか知っているような、余裕を持った表情で話しかけてくる。
「今後について話がしたくて‥。俺はこのままずっと魔王城で過ごす事になりますか?」
俺は恐る恐る質問してみる。
もしYESってなったらどうしよう‥。
一生このままってはさすがに‥。
「ヤマト様のお好きなようにして下さい。一生ここで暮らしたいのであればそれでも宜しいですし、人間界に戻りたいなら戻られても良いですよ。」
執事さんが優しい表情で語りかけてくる。
えっ、好きにして良いの!?
俺がすぐに人間界に戻りたいと叫ぼうとすると執事さんの一言が聞こえる。
「もちろん魔王様も一緒ですよ。」
さも当然のような口振りで言ってくる。
そこは譲ってくれないのかぁ‥。
でもこれも想定内だ。
「ちなみに魔王様は家事とか出来ますか?二人で住むならお互い家事が出来ないと困りますよね?」
これは魔王様に家事修行させる流れに持って行く作戦だ。
「フフ‥。」
執事さんがまるで見透かしていたかな様な表情で笑う。
「魔王様は家事得意ですよ。実は花嫁に憧れていて密かに家事を特訓していたのです。可愛いですよね。」
執事さんは孫を可愛がる様な笑みを浮かべる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます