第26話 試してみよう!

 『吸血をラーニングしました。』と言うアナウンスの後、ネロさんの吸血は続いていた‥

アレ?

ちょっと長くない?あんまり吸っちゃうとオレ弱いから死んじゃうよ。


引き剥がそうとするがレベル差もあるので引き剥がさない!


みるみるHPが減っていく。 

→ HP:5/27


ステータス画面が真っ赤に染まる。


「ちょっ、離して下さい!死んじゃいます!」


俺が涙目で訴えると渋々離してくれた。


「で、どうだったの?」

魔王様がネロさんに尋ねる。


「ヤバいです。アレを味わったら他のが飲めなくなりました。天才料理人が作った究極のスープと生ゴミから出る汁ぐらいの差があります。」

ネロさんが口から血を垂らしながら、ついでに涎を垂らしている。

口元を手で拭きながら俺のことを凝視する。

アレは獲物を狙う目だ!

コワ!!


「俺も飲みたくなってきたぜ、飲めきれないけど‥。」

魔王様も涎を垂らしている。


このままだとさらに吸われそうなので行動に移す。


「ラーニングしたので試しますね。『吸血』。」

俺は特に何も考えずに魔王様から『吸血』を行なっていた。


「特に変化はありませんが‥。」

ネロさんが冷たい目でこちらを見てくる。


「体力が回復してますね。」

執事さんが俺のステータスを見て確認してくれていた。


「ん?『吸血』したのか?お前、俺のこと噛んでないのに??」

魔王様が疑うような目で見てくる。


「そこがこの『青魔法』の凄いところです!」

思わず自慢げに話してしまっていた。

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