第24話 冴えない

ステータスを見ると『黒の衝撃』を覚えていた。

消費MP100って多いよ!

レベル1には無理だよ。


執事さんの目がギラギラしている。

どうですか?って伝わってくる。


「すみません。覚えたのですがMPが足りません‥。」


俺の言葉を聞いて、執事さん、魔王様、ネロさんが頭を近づけてコソコソ話を始める。


「信じられないのですが、ステータス確認しましたら本当に覚えたようです‥。私が死ぬ思いして習得したのですがね。」

「『黒の衝撃』って相手のレベルを半分にするって極悪魔法ですよね?」

「えっ、そんな魔法あんの?怖いんですけど‥。まぁ、レベル1だけど。」

「バシッて私達にかましたらカッコよかったんですけどね‥。」


コソコソ話は続いていた。


この時、執事は思った。

「この人間は実は凄い逸材ではないのかと‥。」


この時、ヴァンパイアは思った。

「この人間でいろいろ実験出来るのでないかと‥。」


この時、魔王は思った。

「マスク姿がカッコイイと。」

見た目が怖い魔族にはいない顔にときめいていた。


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