第14話 闘技場

 ヴァンパイアに引きずられて、だだっ広い部屋に連れて行かれる。


 闘技場のような場所だった。観客席がぐるりと中央の広場を囲っている。


 その観客席には強そうなモンスターがゾロゾロと揃っていた。


 ケルベロス、デュラハン、トロールにレイス。ドラゴンもいる。


 もっと弱そうなモンスターいないの?スライムとかスライムとか‥。


 あっ、悪魔みたいなヤツと目があった。怖いよ。目があっただけで殺されそうだよ。


 それにしても何か皆んな大声で何かを応援している。


「魔王様、万歳!」

「魔王様、命!」

「魔王様、最高!」

「魔王様、踏んで下さい!」


 アイドルの応援かよ!!

魔王様人気あるなぁ。


 よく見たら魔王様のうちわを持ってるヤツもいるよ‥。


 やっぱり俺の相手はあの女の子なのかなぁ。

あの子、只者じゃなさそうだったし‥。


どうしよう。


 開始早々の土下座が通用するかな‥。


 俺が悩んでいると闘技場のライトが消えて、真っ暗になった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る