第13話 ご案内

小学生ぐらいの女の子がドヤ顔で叫んできた。


「魔王城へようこそ。」



おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい!

やっぱり魔王城だったよ。

バカなんじゃないの??

俺、レベル1だよ!!

勝ってこないよ。


叫び終わった女の子をヴァンパイアが離れた場所に連れて行った。

 




「魔王様が何でここまで来るんですか!謁見の間にて、デンと構えてて下さいよ。」


「だって、待ちきれなかったから‥。来ちゃった。」


「来ちゃった。じゃないですよ!いくら可愛く言ってもダメですからね。こんな事がハンスさんにバレたら説教くらいますよ。」


「あ゛、あやつの事忘れておった。マズイのぉ‥‥。この事がバレる前に闘技場に移動しよう。ワシは先に向かうから、すぐに強者を連れてくるのじゃぞ!」




女の子の姿が急に消えた。

もしかして詠唱もなしに転移したの??


何となくだけど、あの子の正体がわかったような‥。

きっとこの城の主だよね‥。


「お待たせしました、それでは移動しましょう!」

ヴァンパイアがまた腕を掴んでくる。


待ってないし!

だから掴まないで!!

あっ、またHPが減ってるよ。


ヴァンパイアに引っ張られながら城の中にはいるのであった。

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